【一陸特法規】平成26年2月午前問題5(人工衛星局)

公開日: : 最終更新日:2014/08/31 平成26年2月午前

一陸特試験『平成26年2月午前問題5』の解説講義を行ないます。

「人工衛星局」に関する問題です。

 

問題

次の記述は、人工衛星局の条件について述べたものである。電波法(第36条の2)及び電波法施行規則(第32条の5)の規定に照らし、   内に入れるべき最も適切な字句の組合せを下の1から4までのうちから一つ選べ。

 

①  人工衛星局の無線設備は、遠隔操作により  A  ことのできるものでなければならない。

②  人工衛星局は、その  B  を遠隔操作により変更することができるものでなければならない。ただし、総務省令で定める人工衛星局については、この限りでない。

③  ②の総務省令で定める人工衛星局は、対地静止衛星に開設する  C  とする。

  A   B   C
電波の発射を直ちに停止する 周波数 人工衛星局
電波の発射を直ちに停止する 無線設備の設置場所 人工衛星局以外の人工衛星局
空中線電力を低下する 周波数 人工衛星局以外の人工衛星局
空中線電力を低下する 無線設備の設置場所 人工衛星局

 

 

 解答

 

 

解説

人工衛星局は、他の無線局と異なり、遠隔操作により電波の発射を停止及び設置場所(軌道又は位置)の移動を行えることが義務付けられています。

この様に、他の無線局と異なる特色があるところは試験に出やすいポイントでもあります。

 

根拠条文

電波法36条の2と、電波法施工規則32条の5を関連付けて押さえておきましょう。

まず、人工衛星局の条件は、次の条文に規定されています。

電波法36条の2

(人工衛星局の条件)

1 人工衛星局の無線設備は、遠隔操作により電波の発射を直ちに停止することのできるものでなければならない。

2 人工衛星局は、その無線設備の設置場所を遠隔操作により変更することができるものでなければならない。ただし、総務省令で定める人工衛星局については、この限りでない

そして、この「総務省令で定める人工衛星局」について、次の施工規則で内容が示されています。

電波法施工規則32条の5

(人工衛星局の設置場所変更機能の特例)

法第三十六条の二第二項ただし書の総務省令で定める人工衛星局は、対地静止衛星に開設する人工衛星局以外の人工衛星局とする。

 

文言が分かりにくいので整理すると、次の様な内容を示していることが分かります。

 

条文が示している内容

人工衛星局には、2つの条件があります。

条件1電波の発射を直ちに停止できるものであること。

条件2設置場所を変更できるものであること。ただし、静止衛星以外であれば、この条件は関係ない。

 

では、なぜこの様な条件が設けられているのでしょうか?

 

人工衛星が特別扱いされる理由についての考察

人工衛星には通常の無線局と、性質が大きく異なるところがあります。

それは、宇宙に無線局を設置するということです。

通常の無線局がせいぜい国内での電波監理に過ぎないのと異なり、人工衛星は国境を超えます。

宇宙のある地点を排他的に占拠するわけですから、国際的な協調が必要です。

何か問題が発生すれば、それは国内問題に留まらず、国際問題に発展しかねません。

そのため、通常の無線局よりも厳しい条件が課されており、紛争を回避できる機能が担保される必要があると考えられます。

具体的な各規定について、以下考察してみます。

 

条件1 電波の発射が直ちに停止できるものであること

電波の送信状態に問題が生じた際に、人工衛星では影響が世界的に及ぶおそれがあります。

この点、通常の無線局であれば技術操作員を配置して調整が可能ですが、人工衛星ではいったん宇宙に打ち上げてしまうと、いざ問題が起こっても、人が現地に行ってどうこう出来るものではありません。

そのため、機能として自己調整できるものを備えていなければなりません。

問題があれば、ともかく電波の発射をすぐに止めることが出来る機能は、必要不可欠なものであると考えから規定されています。

 

条件2 設置場所を変更できるものであること ※ただし、静止衛星に限る

そもそも「静止衛星」とは何かというと、(地上から見て)固定された位置に設置・運用するものです。

設置する位置はどこでも良いわけではありません。

設置すると、その場所を排他的に占拠するわけですから、国際的な協調のもと、配置が決められます。

(とくに近年は、ひしめき合って、大変混雑しています)

静止衛星の運用は、あくまでも許可された位置に設置される必要があります。

設置位置に問題が生じた場合などのために、設置場所の変更ができる機能は欠かせません。

 

動画講義

 

 

ご参考資料

この論点の学習は、無線工学の理解にもつながるところがあります。

各資料について、必要に応じて適宜ご参照ください。

人工衛星の無線局及び地球局の開設マニュアル

総務省のホームページに、開局からの流れが分かりやすくまとめられています。

人工衛星の無線局及び地球局の開設マニュアルへのリンク

 

無線局事項書

無線設備の申請について記載する書類です。

どのような項目が必要とされているか、ご参考にしてください。

無線局事項書へのリンク

 

人工衛星局と電波法関連

人工衛星についての関連法令をまとめたページです。

情報通信振興会へのリンク

 

平成26年2月午前問題

※12問すべての問題です。 26年2月午前法規問題

同解答

※午前・午後の解答です。 26年2月法規解答

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Comment

  1. Clara より:

    Your’s is a point of view where real inignlteelce shines through.

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