【一陸特法規】平成26年2月午前問題6(主任無線従事者)

一陸特試験『平成26年2月午前問題6』の解説講義を行ないます。

「主任無線従事者」に関する問題です。

 

問題

次の記述は、無線局(アマチュア無線局を除く。)の主任無線従事者の意義を述べたものである。電波法(第39条)の規定に照らし、この規定に定めるところに適合するものはどれか。下の1から4までのうちから一つ選べ。

 

1  無線局の無線設備の操作の監督を行う者をいう。

2  2以上の無線局が機能上一体となって通信系を構成する場合に、それらの無線設備を管理する者をいう。

3  同一免許人に属する無線局の無線設備の操作を行う者のうち、免許人から責任者として命ぜられた者をいう。

4  無線局の管理を免許人から命ぜられ、その旨を総務大臣に届け出た者をいう。

 

 

 

解答

 

 

解説

原則として、無線設備の操作には、無線従事者の資格が無ければ行なってはいけません。

しかし、無線従事者の資格取得は容易ではなく、必要な従事者数を確保できない場合も想定されます。

そこで、「主任無線従事者」という制度が設けられています。

これは、主任無線従事者の監督の下であれば無線従事者の資格を持っていない人であっても、無線設備を操作することができるというものです。

 

根拠条文

電波法39条に、主任無線従事者に関する各規定が定められています。

(無線設備の操作)
第三十九条  第四十条の定めるところにより無線設備の操作を行うことができる無線従事者(義務船舶局等の無線設備であつて総務省令で定めるものの操作については、第四十八条の二第一項の船舶局無線従事者証明を受けている無線従事者。以下この条において同じ。)以外の者は、無線局(アマチュア無線局を除く。以下この条において同じ。)の無線設備の操作の監督を行う者(以下「主任無線従事者」という。)として選任された者であつて第四項の規定によりその選任の届出がされたものにより監督を受けなければ、無線局の無線設備の操作(簡易な操作であつて総務省令で定めるものを除く。)を行つてはならない。ただし、船舶又は航空機が航行中であるため無線従事者を補充することができないとき、その他総務省令で定める場合は、この限りでない。

2  モールス符号を送り、又は受ける無線電信の操作その他総務省令で定める無線設備の操作は、前項本文の規定にかかわらず、第四十条の定めるところにより、無線従事者でなければ行つてはならない。

3  主任無線従事者は、第四十条の定めるところにより無線設備の操作の監督を行うことができる無線従事者であつて、総務省令で定める事由に該当しないものでなければならない。

4  無線局の免許人等は、主任無線従事者を選任したときは、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。

5  前項の規定によりその選任の届出がされた主任無線従事者は、無線設備の操作の監督に関し総務省令で定める職務を誠実に行わなければならない。

6  第四項の規定によりその選任の届出がされた主任無線従事者の監督の下に無線設備の操作に従事する者は、当該主任無線従事者が前項の職務を行うため必要であると認めてする指示に従わなければならない。

7  無線局(総務省令で定めるものを除く。)の免許人等は、第四項の規定によりその選任の届出をした主任無線従事者に、総務省令で定める期間ごとに、無線設備の操作の監督に関し総務大臣の行う講習を受けさせなければならない。

 

この条文、一見して非常に読みにくい書き方をされています^^

カッコが多用され、読んでいて何が何やら。。。

主任無線従事者制度自体の内容はシンプルですので、条文の文言に惑わされず、中身を押さえていきましょう。429779khcqsolunx

 

主任無線従事者制度の概要

この制度を理解するうえで、まず無線従事者について確認していきましょう。

無線従事者の必要性

電波法の目的である「電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進する」という観点から、電波の能率的な利用を図るためには、その操作が適切に行われなければなりません。

また、無線設備の操作には専門的な知識が必要であり、誰にでも行わせるわけには行きません。

そこで電波法では、無線局の無線設備の操作について、原則として一定の資格を有する無線従事者でなければ行ってはならないと定めています。

電波環境を守るためにも、無線従事者制度は必要不可欠であると言えます。

 

無線従事者制度の不都合な側面

無線設備の操作には、無線従事者が必要であるということは分かりました。

この原則に基づくと、無線機を操作する者は、全員が無線従事者の資格を取得していなければならないということになります。

しかし、それでは不都合な場面も出てきます。

それは、資格を持った無線従事者を必要数揃えることが、免許人にとって必ずしも容易では無いということです。

例えば、ある企業が免許人として、無線機を従業員に使用させる場面を想定してみましょう。

この場合、無線機を操作する者全員が、無線従事者の有資格者でなければなりません。

操作員が数名程度であればともかく、数十人、数百人、数千人と規模が大きくなればなるほど、それら全てに有資格者を配置することは困難です。

また、資格が無いというだけで全面的に使用禁止とすれば、無線設備の有効な利用、普及が阻害され、社会経済的な損失も無視できません。

 

電波法の目的と、社会の実態に即した制度

そもそも無線従事者制度とは、無線設備の適正な運用を担保するためのものです。

この目的を達成できるならば、必ずしも全員が資格者でなくとも運用できるとした方が社会の実態に即します。

そこで、「主任無線従事者」制度が定められています。

「主任無線従事者」という、操作員を指導・監督できるだけの技量を持つものを選任配置すれば、その管理下では無資格者も操作に携われるものとしました。

この「主任無線従事者」制度は、実際に多く活用されています。

一陸特試験でもよく出されるポイントであり、しっかり押さえておきましょう。

選任の条件や例外規定など、この論点にはまだ学習するところがありますが、それはまた別の問題で確認しましょう。

 

動画講義

 

ご参考資料

 

各資料について、必要に応じて適宜ご参照ください。

主任無線従事者制度の概要

総務省のホームページに、主任無線従事者制度の概要がまとめられています。

主任無線従事者制度へのリンク

 

主任無線従事者の定義等(東海総通)

無線設備の申請について記載する書類です。

どのような項目が必要とされているか、ご参考にしてください。

主任無線従事者の定義等へのリンク

 

主任無線従事者Q&A

日本無線協会ホームページにて、主任無線従事者に関して、よくある質問事例が掲載されています。

主任無線従事者Q&Aへのリンク

 

平成26年2月午前問題

※12問すべての問題です。 26年2月午前法規問題

同解答

※午前・午後の解答です。 26年2月法規解答

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