工事担任者 過去問解説 令和6年第1回 技術第7問&第8問(総合通信)

令和6年度第1回 技術科目(総合通信)の過去問解説です。分量が多いため、こちらでは第7問と第8問のみを掲載しております。、また、基礎科目、法規科目も別記事でまとめております。※法規科目は現在製作中です。

第7問(1)PCTサーミスタ

問題

解答

解説

保安器に使用されるサージ防護デバイス「PTCサーミスタ」について

この問題は、保安器のサージ防護デバイスとして使用されるPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタの動作原理に関する知識が問われています。PTCサーミスタは、異常電流から通信機器を保護するための重要な役割を担っています。

PTCサーミスタと自己発熱

PTCサーミスタ(Positive Temperature Coefficient Thermistor)は、過電流が発生した際に自己発熱により抵抗値が上昇する特性を持っています。この仕組みによって、以下のように保護機能が発揮されます。

  1. 自己発熱の発生:規定の信号電流を超える強電流が流れると、サーミスタが自己発熱し、温度が上昇します。
  2. 抵抗値の増加:温度の上昇に伴い、サーミスタの抵抗値が大幅に増加します。
  3. 過電流の抑制:抵抗値が高くなることで、回路を流れる電流が低減し、過電流から機器を保護します。

この特性により、PTCサーミスタは、通信線からの異常な過電流を低減し、機器の安全を確保するために利用されています。

他の選択肢について

  • なだれ増倍作用(①):半導体デバイスで見られる現象で、サーミスタの動作原理ではありません。
  • 圧電効果(②):外部からの力によって電圧が生じる現象であり、サーミスタの保護動作とは関係がありません。
  • 放電現象(④):電荷が一気に放出される現象ですが、サーミスタの仕組みには関係しません。
  • 電磁誘導(⑤):電流の変化に伴って誘導電圧が発生する現象で、サーミスタの動作原理とは異なります。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

PTCサーミスタは、自己発熱による抵抗値の上昇を利用して過電流を抑制するサージ防護デバイスです。この特性により、異常電流が発生した際に機器を保護する役割を果たし、通信機器の安全を確保します。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ なし

リックテレコム社

該当ページ 不明

第7問(2)配線用図記号

問題

解答

解説

JIS C 0303:2000の配線用図記号:内線電話機の記号について

この問題は、JIS C 0303:2000に規定されている構内電気設備の配線図記号のうち、内線電話機の図記号を選択するものです。配線図記号は、建築図面や電気設備の設計図で使用され、各設備や機器を直感的に表現します。

内線電話機の図記号について

JIS C 0303:2000では多くの内線図記号がありますが、工事担任者試験に関係する主なものは選択肢の③、④、⑤です。

④円の中に大文字の「T」が内線電話機。←これが正解。

③二重円の中に大文字の「T」が、加入電話機

③と④がまぎらわしく、ひっかけようとする出題者の意図が見えます。

さらに、この③と④を元に、選択肢①、②がひっかけで作られています。「ティー」が大文字か小文字かを覚えていないと解けないようにしています。

⑤円の中に「PT」は公衆電話機を表します。

配線用図記号の一覧に関しては、試験に出るものを自著でまとめておりますので、そちらもご参照頂けましたら幸いです。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

JIS C 0303:2000における内線電話機の図記号は、「円の中に大文字の『T』」が用いられています。この記号は、建物内の内線電話機の位置を示すために使われ、他の図記号と区別しやすいデザインです。設計図面を読み解く上で、各種図記号の理解は重要です。

試験に出る図記号の一覧は自著に載せておりますので、よければそちらもご参照ください。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 214

リックテレコム社

該当ページ 328

第7問(3)ノイズ対策

問題

解答

解説

デジタルボタン電話装置の設置工事における高周波ノイズ対策

この問題は、デジタルボタン電話装置の設置工事において、高周波ノイズの影響を低減するための対策に関する知識が問われています。高周波ノイズは、通信品質に悪影響を与えるため、ノイズ対策が必要です。

フェライトコアによる高周波ノイズの低減

フェライトコアは、ケーブルに巻き付けることで高周波ノイズを吸収し、通信回路へのノイズ干渉を低減するためのデバイスです。具体的な特徴は以下の通りです:

  • 高周波ノイズの吸収:フェライトコアには高周波成分を吸収する特性があり、通信回線の電磁波ノイズを抑制します。
  • 設置方法:外線ケーブルや主装置と端末機器間の屋内ケーブルに取り付けることで、通信の安定性が向上します。
  • 通信品質の向上:フェライトコアを使用することで、高周波ノイズによる信号劣化を抑え、安定した通信を確保します。

フェライトコアは、特にデジタル機器や通信機器のノイズ対策に広く使用されており、簡単に取り付けられるため、設置工事での対策として適しています。

他の選択肢について

  • ツェナーダイオード(①):主に電圧の安定化に使用されるデバイスであり、ノイズ対策には用いられません。
  • 整流ダイオード(②):AC電流をDC電流に変換するためのもので、ノイズ低減の役割はありません。
  • 接地線(③):接地はノイズ対策の一つですが、フェライトコアほど高周波ノイズに対する効果はありません。
  • 高域通過フィルタ(④):特定の周波数以上の信号を通過させるフィルタであり、高周波ノイズを低減する役割には適しません。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

フェライトコアは、高周波ノイズを吸収して通信回路のノイズ干渉を抑制するため、デジタルボタン電話装置の外線ケーブルや屋内ケーブルに取り付けることで、通信の安定性を向上させます。設置工事におけるノイズ対策として非常に有効です。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 222

リックテレコム社

該当ページ 178

第7問(4)スター配線工事

問題

解答

解説

デジタルボタン電話装置のスター配線工事について

この問題は、デジタルボタン電話装置のスター配線工事に関する記述の正誤を判断するものです。スター配線工事とバス配線工事では、それぞれ異なる特徴があり、特に配線の取り回しや終端抵抗の設置について理解することが重要です。

記述Aについて:ブリッジタップの使用

記述Aは誤りです。スター配線工事では、各端末(電話機など)に個別のケーブルを接続し、一本の主幹ケーブルから分岐することはありません。そのため、**ブリッジタップ(途中での分岐接続)**を設ける必要はなく、また設置することは推奨されていません。スター配線工事では、各端末が独立した経路で接続されるため、効率的に心線を使用する設計が可能です。

記述Bについて:終端抵抗の設置

記述Bも誤りです。スター配線工事では、各ケーブルが中央の配線機器(PBXなど)に直接接続されるため、終端抵抗の設置は必要ありません。終端抵抗は、一般にバス配線工事や同軸ケーブルでの配線で、信号の反射を防ぐために使用されますが、スター配線では不要です。

スター配線工事とは

スター配線工事とは、各端末(電話機やコンピュータなど)を中央の配線機器(ハブ、スイッチ、PBXなど)に個別のケーブルで接続する配線方式のことです。この方式では、すべての端末が独立したケーブルを通じて中央装置とつながっており、構造が星型(スター)の形に見えることから「スター配線」と呼ばれています。

特徴
  1. 独立した接続:各端末が中央装置に直接接続されるため、端末同士が直接つながることはありません。各端末は、中央装置を通じてのみ他の端末と通信します。
  2. 障害の局所化:スター配線の大きな利点は、一つのケーブルに障害が発生しても、そのケーブルに接続された端末にのみ影響があることです。他の端末やシステム全体には影響が及びにくいため、信頼性が高まります。
  3. 配線の容易さと柔軟性:新しい端末を追加する際は、中央装置に直接ケーブルを接続するだけで済むため、増設が容易です。また、配線の変更やメンテナンスも簡単に行えます。
  4. 信号の安定性:各端末が独立しているため、他の端末からの干渉を受けにくく、信号の安定性が保たれやすいです。また、ケーブルの途中に分岐を設ける必要がないため、配線が整然とし、トラブルシューティングも比較的容易です。
スター配線の利点と欠点
  • 利点
    • 配線のトラブルが発生しても影響が局所化される
    • 端末の追加や配置変更が容易
    • 各端末が独立しているため、干渉が少なく、信号品質が高い
  • 欠点
    • 中央装置に依存するため、中央装置が故障するとシステム全体が停止する可能性がある
    • ケーブルの使用量が多くなるため、コストがかかりやすい
まとめ

スター配線工事は、各端末を中央装置に直接接続する方式で、信頼性やメンテナンスの容易さが特長です。特にオフィスや住宅の通信設備で広く採用されており、ネットワークの安定性を高めるために役立つ方式です。この方式を理解することで、配線工事のメリットとデメリットを正確に把握し、適切なネットワーク設計に役立てることができます。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

デジタルボタン電話装置のスター配線工事では、各端末が中央の配線機器に直接接続されるため、ブリッジタップの設置は不要であり、終端抵抗も必要ありません。これらの誤解を防ぐことで、適切な配線工事を行うことができます。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 221,222

リックテレコム社

該当ページ 不明

第7問(5)PBXの機能確認試験

問題

解答

解説

デジタル式PBXの内線キャンプオン機能確認試験について

この問題は、デジタル式PBX(Private Branch Exchange)の機能確認試験の一つである内線キャンプオン機能の内容について問われています。内線キャンプオン機能は、発信先が話中であっても、通話終了後に自動的に接続される便利な機能です。

内線キャンプオン機能とは

内線キャンプオンは、PBXの機能の一つで、被呼内線(発信先)が話中のときに、発呼内線(発信側)が特殊番号や所定の操作を行うことで、通話が終了した後に自動的に呼び出しが行われる機能です。特徴は以下の通りです:

  • 通話待ちの自動再接続:被呼内線が通話終了後、発呼内線と自動的に接続されるため、発信者が通話相手の空きを待つ必要がなくなります。
  • 効率的な通話管理:話中の相手と通話したいとき、繰り返し発信しなくても通話が可能となるため、業務効率の向上に役立ちます。

この機能は、大規模なオフィス環境などで、内線間の通話待ちをスムーズに行うために活用されます。

他の選択肢について

  • コールウエイティング(①):相手が話中のときに、通話の割り込みを行う機能です。内線キャンプオンとは異なり、割り込んで通話を通知します。
  • コールトランスファ(②):通話を他の内線に転送する機能です。内線キャンプオンとは目的が異なります。
  • 内線アッドオン(④):既に通話中の内線に他の内線を追加する機能で、内線間の会議通話を行う際に使用されます。
  • 内線リセットコール(⑤):内線機能のリセットに関連するもので、通話接続とは関係ありません。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

内線キャンプオンは、PBXの機能確認試験の一つで、被呼内線が話中の際に、発呼内線が通話終了後に自動的に呼び出しされる機能を確認する試験です。この機能を活用することで、通話待ちの手間が省け、効率的なコミュニケーションが実現します。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 219

リックテレコム社

該当ページ 332

第8問(1)バス配線

問題

解答

解説

ISDN基本ユーザ・網インタフェースにおけるバス配線の特徴

この問題は、**ISDN(Integrated Services Digital Network)**の基本ユーザ・網インタフェースにおけるバス配線について、正しい記述を選ぶものです。ISDNのバス配線には、短距離受動バス配線と延長受動バス配線の構成があり、それぞれ特徴や制限が異なります。

延長受動バス配線の配線長制限

延長受動バス配線においては、NT(Network Termination:ネットワーク終端)とTE(Terminal Equipment:端末機器)間の距離が重要であり、TE間の最大配線長は伝送遅延によって制限されています。伝送遅延が大きくなると信号のタイミングがずれ、通信に影響を及ぼす可能性があるため、距離に制限が設けられています。この制限により、長距離でも安定した通信が確保されます。

他の選択肢について

  • 選択肢①:短距離受動バス配線における配線ケーブルの心線径は、0.4ミリメートルに限定されていません。多くのケーブル種類が使用可能です。
  • 選択肢②:延長受動バス配線で使用可能なケーブルは、フラットフロアケーブルに限定されず、他のケーブル種別も使用可能です。
  • 選択肢③:延長受動バス配線においても増幅器の取り付けは許容されていません。ISDNの受動バス配線では、信号増幅を行う装置を使わないのが基本です。
  • 選択肢④:短距離受動バス配線の最大配線長は、漏話減衰量ではなく、一般的には距離によって制限されます。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

ISDNの延長受動バス配線では、TE相互間の最大配線長が伝送遅延により制限されています。この特性により、距離が長くなっても適切な通信が維持されるように設計されています。ISDN配線の特徴を理解し、適切なインフラ構築に役立ててください。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 224

リックテレコム社

該当ページ 334

第8問(2)ポイント・ツー・マルチポイント

問題

解答

解説

ISDN基本ユーザ・網インタフェースのポイント・ツー・マルチポイント構成について

この問題は、ISDN基本ユーザ・網インタフェースのポイント・ツー・マルチポイント構成における配線の終端と給電に関する知識が問われています。ISDNの配線方式では、特定の条件下で終端処理や給電の方法が決まっており、これに従うことで安定した通信が確保されます。

記述Aについて:終端抵抗付きモジュラジャック

記述Aは正しい内容です。ISDNのバス配線では、バス配線上の最終端に終端抵抗を設けることで、信号の反射を防ぎ、通信の安定性を確保することが重要です。そのため、複数のモジュラジャックが設置されている場合、最終端のモジュラジャックには終端抵抗付きのものを使用することが推奨されます。

記述Bについて:ファントムモードの給電

記述Bも正しいです。ISDNでは、ファントムモードと呼ばれる給電方式が採用されており、この給電方式では、T線およびR線として使用している心線と同じ心線が給電に利用されます。これにより、信号線を別途用意せずに給電が行えるため、配線の効率が高まります。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

ISDNのポイント・ツー・マルチポイント構成では、最終端のモジュラジャックに終端抵抗を設置することや、ファントムモードでの給電にT線とR線を利用することが重要です。これらのポイントを押さえることで、配線の安定性や効率を向上させることができます。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 226

リックテレコム社

該当ページ 334

第8問(3)配線構成

問題

解答

解説

ISDN配線図における各接続間の心線数について、以下が正しい構成です。

  • (A) 保安器とDSU間:ISDNの基本インタフェースでは、保安器からDSUまでの配線には2心線が使用されます。
  • (B) DSUとTA間:この区間には4心線が使用されます。
  • (C) TAとアナログ電話機間:アナログ信号においては2心線が使用されます。

したがって、正しい心線数の組み合わせは、(A) = 2心線、(B) = 4心線、(C) = 2心線です。

表を見て、この組み合わせに該当するのは**「ニ」であり、選択肢の④**が正解です。

1. 2線式と4線式の違い

  • 2線式:1対の心線(2本の線)で通信を行う方式です。送信と受信が同じ2本の線を共有するため、信号を交互に送受信する半二重通信が一般的です。アナログ信号や、ISDNなどのデジタル信号でも短距離で使われることがあります。
  • 4線式:2対の心線(4本の線)を用いて、送信専用の2本、受信専用の2本といった具合に送受信を分けて通信を行う方式です。送信と受信が同時に行えるため、全二重通信が可能です。デジタル信号の安定した通信が求められる場合や、ノイズ対策が必要な場面で使用されます。

2. アナログ通信とデジタル通信における適用

アナログ通信

  • アナログ電話機:アナログ信号の伝送には2線式がよく用いられます。アナログ電話機では、通話の送受信を2本の線に重ねて行うことができるため、特に問題なく使用できます。例えば、TA(ターミナルアダプタ)とアナログ電話機の間では、2線式で十分です。

デジタル通信

  • ISDN:ISDNのようなデジタル通信では、データの送受信を安定させるために、配線方法が重要です。
    • 保安器とDSU間:外部からのノイズに耐えるため、ISDN回線では一般に2線式が採用されます。この区間は、比較的短い距離でデジタル信号を安定して伝送するために2線で問題ありません。
    • DSUとTA間:ISDNのデジタルデータをより安定して伝送するために、4線式が使用されます。送信と受信を独立させて伝送することで、ノイズや信号の干渉を低減し、全二重通信が可能になります。

3. 配線の実際の使い分け(今回の問題に関連して)

  • (A) 保安器とDSU間:ISDNの基本インタフェースでは、2線式でデジタル信号を伝送します。デジタル回線であり、短い距離での伝送に2線で十分なためです。
  • (B) DSUとTA間:この区間もデジタル通信ですが、DSUからターミナルアダプタ(TA)に安定した信号を送るため、4線式が採用されます。4線式によって全二重通信が可能となり、信号の干渉も抑えられます。
  • (C) TAとアナログ電話機間:アナログ信号を扱うため、2線式が一般的です。送受信が同じ線上で行えるため、2線式で問題ありません。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

2線式は、アナログ信号や短距離デジタル通信に適しており、シンプルでコストが低いのが特徴です。

4線式は、デジタル信号の安定性を確保するため、特にノイズや干渉に強くしたい場合に使用され、全二重通信が可能です。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 217

リックテレコム社

該当ページ 329

第8問(4)光ファイバ心線の接続方法

問題

解答

解説

JIS C 6841:1999 光ファイバ心線融着接続方法に関する誤り

この問題は、JIS C 6841:1999に規定されている光ファイバ心線の接続方法について、誤っている記述を選ぶものです。光ファイバの接続方法には、融着接続などの技術的な規定が設けられており、正確な接続方法を理解することが重要です。

①について:光ファイバの切断角度

選択肢①が誤りです。光ファイバの切断において、45度の角度で切断するというのは正確ではありません。実際には、光ファイバ心線の端面をできるだけ垂直に(90度に近い角度で)切断することが理想的とされています。これは、光の損失を最小限に抑え、接続の効率を高めるためです。

他の選択肢について

  • ② 融着接続の方法:融着接続では、電極間放電やその他の熱処理で光ファイバの端面を溶かし、接続します。これは正しい記述です。
  • ③ スクリーニング試験:光ファイバの接続部に一定の荷重を加えて引張試験を行い、耐久性を確認する方法です。荷重や試験時間は、関係者間での協定により決定されます。
  • ④ 接続部の補強:光ファイバ接続部の補強は、光学的な劣化や機械的な損傷を防ぐために行われます。この記述も正しいです。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

光ファイバ心線の接続において、端面は垂直に切断するのが基本であり、45度の角度で切断するというのは誤りです。このような誤解を避けることで、適切な光ファイバ接続方法を理解し、光通信の品質を保つことができます。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 231

リックテレコム社

該当ページ 353

第8問(5)水平配線設備

問題

解答

解説

JIS X 5150-2:2021 オフィス施設の基本配線構成における水平配線設備について

この問題は、JIS X 5150-2:2021で規定されているオフィス施設の基本配線構成に関する知識が問われています。オフィスの配線設計では、配線の長さや分岐点の位置など、さまざまな制約が設けられており、これにより通信品質が確保されます。

記述Aについて:配線の長さ制限

記述Aは正しいです。JIS規格では、チャネルの物理長さ100メートルを超えてはならないとされています。また、水平ケーブルの物理長さ90メートルを上限としており、これによりケーブル内での信号減衰や遅延が抑えられます。この規定は、ネットワーク通信の安定性と速度を確保するために重要です。

記述Bについて:分岐点の位置

記述Bも正しいです。分岐点の配置については、フロア配線盤から少なくとも15メートル以上離れた位置に設置するよう規定されています。この距離の設定により、配線管理がしやすくなり、またノイズの影響を受けにくくなります。

重要度、ひとことアドバイス

重要度:
まなびや

オフィスの水平配線では、チャネルの物理長さは100メートル以内、水平ケーブルは90メートル以内という制限があり、分岐点はフロア配線盤から15メートル以上離れた位置に設ける必要があります。これらの規定に従うことで、配線の品質が保たれ、ネットワークの信頼性が向上します。

参考資料

まなびや

参考資料の該当ページです。

総合通信要点解説(自著)

該当ページ 234

リックテレコム社

該当ページ 372