この記事は、工事担任者試験の直前対策資料である「工事担任者 基礎 穴埋め暗記セレクション 総合通信2024受験版」に対応しています。PDFは期間限定で下記リンクより配布いたします。
技術→https://drive.google.com/file/d/1Nc8CKLcPUwYS4knckAAtevNgfiUjRbSc/view?usp=sharing
資料は必要最小限の記述に絞りスリム化を図っていますが、こちらのブログでは、出典となる過去問も引用して掲載しています。問題集としてもご利用いただけるほか、解説を確認する目的にもお役立ていただけます。
なお、分量が多いため、大問ごとに記事を分けて掲載しております。
皆様の試験対策に微力ながらお力添えできれば幸いです。心より、皆様の合格をお祈り申し上げます。
問題1 IP-PBXのサービス機能
出典:令和5年度第1回第2問(2)
解答
④
解説
この問題は、IP-PBX(インターネットプロトコルを用いた構内交換機)における「可変不在転送」機能について問われています。
用語の説明
- ① 話中転送
- 内線電話が話中の際に、着信を別の内線番号に転送する機能。
- ② コールホールド
- 通話を一時的に保留し、再度通話を再開するための機能。
- ③ コールパーク
- 通話中の呼を一時的に保留状態とし、別の内線番号で復帰できる機能。
- ④ 可変不在転送
- 自席を不在にする際に、内線電話機で転送先を指定し、以降の着信を登録された転送先に送る機能。
- ユーザが自由に転送先(行先)を設定できる点が特徴。
- ⑤ コールバックトランスファ
- 通話終了後に自動的に発信元に呼び返す機能。
可変不在転送の特徴
- 利用方法:
- 自席の内線電話機で転送先の内線番号を登録する。
- 不在時の着信を事前に設定した転送先に自動で送る。
- 利便性:
- 不在時に重要な着信を逃さないための機能として、オフィス環境で広く活用されています。
まとめ
ポイント
- 可変不在転送は、不在時に内線電話機から転送先を自由に設定できる機能。
- 操作方法: 自席の内線電話機でアクセスコードをダイヤルし、転送先を登録。
参考資料
該当ページ 107
該当ページ 不明
問題2、3、4 SIPサーバの構成要素
問題2
問題3
問題4
出典:令和5年度第2回第2問(2)、令和4年度第2回第2問(2)、令和3年度第1回第2問(2)
解答
問題2の答え→③、問題3の答え→③、問題4の答え→②
解説
このセクションでは、SIP(Session Initiation Protocol)サーバの主要構成要素とそれぞれの役割について、3問を通じて整理します。
SIPサーバの構成要素と役割
- プロキシサーバ(Proxy Server)
- 役割: ユーザエージェントクライアント(UAC)からの発呼要求やメッセージを他のサーバやクライアントに転送する機能を持つ。
- 用途:
- 通信経路を管理し、通信先を効率的に見つける。
- 発信者(UAC)と受信者の間でSIPメッセージを中継。
- 特徴: 通話やメッセージの転送を行い、直接通信を管理する。
- 該当する問題
- ユーザエージェントクライアント(UAC)からの発呼要求などのメッセージを転送する機能を持つものは?
正解: ③プロキシサーバ
- ユーザエージェントクライアント(UAC)からの発呼要求などのメッセージを転送する機能を持つものは?
- レジストラ(Registrar)サーバ
- 役割: ユーザエージェントクライアント(UAC)からの登録要求を受け付け、クライアントのSIP URIとIPアドレスを紐付けて記録する。
- 用途:
- UACが現在どこにいるか(位置情報)を登録。
- 他のサーバがこの情報を利用して通信相手を見つける。
- 該当する問題
- ユーザエージェントクライアント(UAC)からの登録要求を受け付ける機能を持つものは?
正解: ③レジストラ
- ユーザエージェントクライアント(UAC)からの登録要求を受け付ける機能を持つものは?
- ロケーションサーバ(Location Server)
- 役割: 登録されたユーザエージェントクライアント(UAC)の現在の位置情報(IPアドレスやデバイス情報)を保持し、通信相手の特定を補助する。
- 用途:
- 通信先がどこにいるかを特定。
- プロキシサーバやリダイレクトサーバと連携して動作する。
- 該当する問題
- ユーザエージェントクライアント(UAC)の位置情報を管理する機能を持つものは?
正解: ②ロケーションサーバ
- ユーザエージェントクライアント(UAC)の位置情報を管理する機能を持つものは?
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 113
該当ページ 183
問題5 PoEPlus
出典:令和3年度第2回第2問(3)
解答
③
解説
IEEE 802.3at (Type 2) / PoE+規格とは?
PoE (Power over Ethernet) は、ネットワークケーブルを介して電力とデータを同時に供給する技術です。IEEE 802.3at(通称PoE+)は、従来のIEEE 802.3af(PoE)の拡張規格で、より高い電力供給を可能にしています。
問題のポイント
IEEE 802.3at Type 2 (PoE+) では、PSE(Power Sourcing Equipment:給電装置)がPD(Powered Device:受電装置)に供給できる直流電圧と電力が以下の条件に準拠しています:
- 供給電圧: 50~57V(直流電圧)
- 最大電流: 600mA
- 最大電力: 30W(給電装置側での出力)、25.5W(受電装置側での受取)。
これにより、従来のPoE (IEEE 802.3af) の15.4Wを上回るデバイス(IPカメラや無線LANアクセスポイントなど)にも対応可能です。
まとめ
IEEE 802.3at (Type 2) / PoE+ の特徴
- 供給電圧: 50~57V
- 最大電流: 600mA
- 最大電力: 30W(給電装置側)、25.5W(受電装置側)
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 122
該当ページ 191
問題6 PoE Type2
出典:令和5年度第2回第2問(3)
解答
②
解説
IEEE 802.3at Type 2 (PoE+), Class 4とは?
IEEE 802.3at (Type 2) 規格、通称PoE+は、従来のIEEE 802.3af規格(PoE)の拡張版で、より高い電力供給を可能にした規格です。PoE Type2=PoE+と考えてもらって大丈夫です。この問題では特に「Class 4」に該当する仕様について問われていますが、「Class 4」のところはあまり気にしなくても大丈夫です。PoE Type2の共通規格として以下の内容を覚えておきましょう。
Class 4の特徴
- 使用ケーブル: カテゴリ5e以上のツイストペアケーブル
- PoE+では、カテゴリ5e以上のケーブルが必須です。
- ケーブル内の2対(4本の銅線)を使用して給電を行います。
- 供給電圧と電力
- 供給電圧: 50~57V
- 最大供給電力: 30W(PSE側)
- 最大受取電力: 25.5W(PD側)
選択肢の考察
- 15.4W: IEEE 802.3af (PoE) の最大供給電力であり、PoE+ (Type 2) には不足。
- 30W: 正解。PoE+ (Class 4) におけるPSE側の最大供給電力。
- 45W: PoE++ (IEEE 802.3bt Type 3) の仕様に近く、PoE+ (Type 2) を超える値。
- 75W: PoE++ (IEEE 802.3bt Type 4) に該当する仕様で、Type 2を超えている。
- 90W: 非現実的な値で、PoE+の仕様には該当しない。
関連するポイント
- PSE (Power Sourcing Equipment): 給電装置が供給する電力。最大30W。
- PD (Powered Device): 受電装置が受け取る電力。最大25.5W。
これらの仕様により、PoE+は高電力が必要なデバイス(IPカメラ、高出力無線LANアクセスポイントなど)に対応しています。
まとめ
IEEE 802.3at Type 2 / PoE+ (Class 4) の仕様
- ケーブル: カテゴリ5e以上
- 供給電圧: 50~57V
- 最大供給電力 (PSE): 30W
- 最大受取電力 (PD): 25.5W
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 122
該当ページ 191
問題7 WANの仕様①
出典:令和5年度第2回第2問(5)
解答
④
解説
IEEE 802.3ae規格とは
IEEE 802.3aeは、10Gbpsイーサネットの標準規格であり、高速通信を実現するための仕様が規定されています。この規格は、使用する伝送媒体(光ファイバや銅線)や信号波長に応じて複数の方式が定義されています。
10GBASE-LWの仕様
10GBASE-LWは、WAN環境向けの仕様で、以下の特徴を持ちます:
- 信号光の波長:
1,310ナノメートルの長波長帯が使用されます。これは、長距離伝送に適した波長で、損失が少なく、高速通信が可能です。 - 伝送媒体:
シングルモード光ファイバが使用されます。これにより、最大約10kmの長距離伝送が可能です。 - 使用環境:
10GBASE-LWは、WAN(Wide Area Network)用途を想定して設計されています。
選択肢の考察
- 10GBASE-LX4:
1,310nm帯を使用しますが、LAN用途で、分散波長多重を使用する仕様。 - 10GBASE-CX4:
銅線ケーブルを使用する規格で、**短距離(最大15m)**の伝送に適します。 - 10GBASE-ER:
波長は1,550nmの超長波長帯で、最大40kmの伝送を実現する規格。 - 10GBASE-LW:
正解。1,310nm波長、シングルモード光ファイバを使用し、WAN向けに最適化された規格。 - 1000BASE-SX:
ギガビットイーサネット規格であり、10Gbps規格ではない。また、850nmの短波長帯を使用する。
まとめ
10GBASE-LWの特徴
- 波長: 1,310ナノメートル
- 媒体: シングルモード光ファイバ
- 用途: WAN向け
- 伝送距離: 最大10km
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 124
該当ページ 196
問題8 WANの仕様②
出典:令和3年度第2回第2問(5)
解答
④
解説
IEEE 802.3ae規格について
IEEE 802.3aeは10Gbpsイーサネット規格で、使用する波長、伝送媒体、用途に応じて複数の規格が定義されています。本問では、850nmの短波長帯を使用し、マルチモード光ファイバで構成される規格について問われています。
10GBASE-SWの仕様
10GBASE-SWは、LAN向けの10GBASE-SRを基にしたWAN環境用の規格で、以下の特徴があります:
- 波長:
850ナノメートルの短波長帯を使用します。この波長は、短距離伝送での効率が高く、マルチモード光ファイバに最適です。 - 伝送媒体:
マルチモード光ファイバを使用します。この媒体は、短距離(数十メートルから数百メートル)に適しています。 - 用途:
10GBASE-SWはWAN(Wide Area Network)向けの規格で、LAN用途の10GBASE-SRとは異なり、SONET/SDHとの互換性を持っています。
選択肢の考察
- 10GBASE-EW:
WAN用で、1,550nmの超長波長帯を使用し、シングルモード光ファイバを介して最大40km伝送が可能。 - 10GBASE-LR:
1,310nmの長波長帯を使用し、シングルモード光ファイバを用いる規格で、最大10kmの伝送が可能。 - 10GBASE-SR:
LAN用途で、850nmの短波長帯を用います。WAN向けではない。 - 10GBASE-SW:
正解。10GBASE-SRをベースに、WAN用途として最適化された規格。短波長帯(850nm)とマルチモード光ファイバを使用。 - 1000BASE-SX:
ギガビットイーサネット規格(1Gbps)であり、本問の10Gbps規格ではありません。
関連ポイント
- WAN環境では、LAN規格を基に適応した規格(SW、LW、EW)が利用されます。
- マルチモード光ファイバは、短距離の通信で効率的ですが、距離が長くなると損失が大きくなる点に注意。
まとめ
10GBASE-SWの特徴
- 波長: 850ナノメートル(短波長帯)
- 媒体: マルチモード光ファイバ
- 用途: WAN向け
- 特徴: 10GBASE-SRに準拠しつつ、SONET/SDHとの互換性を持つ。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 124
該当ページ 196
問題9 10GBASE-LWの物理層
出典:令和3年度第1回第2問(5)
解答
③
解説
10GBASE-LWの物理層について
10GBASE-LWは、WAN向けの10Gbpsイーサネット規格で、SONET/SDHネットワークとの互換性を持つことが大きな特徴です。この規格は、上位層のデータをWAN環境に適合させるための特別な処理が行われます。
SDH/SONETフレーム化の役割
10GBASE-LWのWANインタフェース副層では、以下の処理が行われます:
- 符号化後のデータを受け取る。
- データをSDH/SONETフレーム構造に変換する(フレーム化)。これにより、WANとのシームレスな接続が可能になります。
- WAN(SONET/SDH)上でのデータ伝送に必要なフォーマットを提供する。
これにより、LAN規格であるイーサネットが、WAN環境で利用されるSDH/SONETフレーム構造に適合する形で動作します。
選択肢の考察
- クロック抽出: 受信データの同期を取る技術ですが、WANインタフェース副層の役割ではありません。
- 媒体アクセス制御: 上位のMAC層で行われる処理で、WANインタフェース副層の機能ではありません。
- SDH/SONETフレーム化:
正解。WANとのシームレスな接続を実現するために必須の処理です。 - 電気/光変換: 光ファイバ通信での物理的な変換技術ですが、物理層の他の部分で行われます。
- パラレル/シリアル変換: データを物理的に送信するための形式変換ですが、WANインタフェース副層ではなく、物理層の前段階で行われます。
まとめ
10GBASE-LWにおけるSDH/SONETフレーム化の重要性
- 役割: WANインタフェース副層においてデータをSDH/SONETフレームに変換し、WANネットワークとの接続を実現。
- 適用環境: SONET/SDHを利用する広域ネットワーク。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 125
該当ページ 196
問題10 隠れ端末問題
出典:令和4年度第1回第2問(5)
解答
④
解説
隠れ端末問題とは
無線LAN環境において、隠れ端末問題とは以下のような状況を指します:
- 同一アクセスポイント(AP)配下の複数の端末(STA)が存在する。
- 端末同士が障害物の影響でお互いを認識できないため、キャリアセンスが正常に機能しない。
- これにより、端末間で送信タイミングが重なり、衝突が発生する。
RTS/CTS(Request To Send / Clear To Send)方式
隠れ端末問題を解決するために、IEEE 802.11では以下の仕組みが採用されています:
- RTS信号:
- 送信を試みる端末(例:STA1)が、APに対して送信許可をリクエストする。
- CTS信号:
- APがRTS信号を受け取ると、その周囲の端末(例:STA2)にCTS信号を送信。
- この信号により、送信する端末以外は一定期間送信を控えることを指示する。
- NAV(Network Allocation Vector):
- 他の端末はCTS信号を受信することで、NAV期間(予約された時間)中の送信を待機し、衝突を防止する。
選択肢の考察
- CFP(Contention-Free Period): 衝突回避のために設けられる期間ですが、RTS/CTS方式とは直接関係しません。
- NAK(Negative Acknowledgement): データの再送要求を行う信号で、本問とは無関係です。
- REQ(Request): 一般的なリクエストを意味しますが、具体的なプロトコル名ではありません。
- RTS(Request To Send):
正解。隠れ端末問題の解決のため、送信端末が送信許可をリクエストする信号です。 - FFT(Fast Fourier Transform): デジタル信号処理に関連する用語で、本問とは関係ありません。
まとめ
RTS/CTS方式のポイント
- 役割: 隠れ端末問題を解決するための衝突回避方式。
- 流れ: RTS(送信リクエスト) → CTS(送信許可) → NAV期間内の他端末の待機。
- メリット: 隠れ端末問題により発生するデータ衝突を防止し、通信効率を向上。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 128
該当ページ 201
問題11 複数の送受信アンテナ
出典:令和 年度第 回第 問(5)
解答
②
解説
MIMO (Multiple Input Multiple Output)とは
MIMOは、無線通信における伝送技術の一つで、以下の特徴があります:
- 複数の送受信アンテナを使用。
- アンテナを空間的に分離することで、信号の伝送効率を向上させます。
- 空間多重伝送:
- 同じ周波数帯域で複数のデータストリームを同時に送信。
- 帯域幅を増やさずに、通信速度を高速化できます。
IEEE 802.11とMIMO
MIMO技術は、特にIEEE 802.11nおよびその後の規格(例:802.11ac、802.11ax)で採用され、以下のメリットがあります:
- 通信速度の向上: 送受信アンテナ数に応じて伝送速度が比例的に増加。
- 伝送品質の向上: マルチパス環境(信号が壁などで反射する環境)においても、干渉を抑えて安定した通信を提供。
選択肢の考察
- デュアルバンド対応: 2.4GHzと5GHzの両方を利用できる技術ですが、MIMOとは直接関係ありません。
- MIMO (Multiple Input Multiple Output):
正解。複数のアンテナを利用して高速化を図る技術。 - チャネルボンディング: 帯域幅を2つ以上のチャネルで束ねて通信速度を向上させる技術ですが、本問の記述とは異なります。
- フレームアグリゲーション: 複数のフレームを一括して送受信する技術で、MIMOとは無関係です。
- OFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing): 周波数帯域を細かく分割して効率的に利用する技術ですが、空間多重伝送ではありません。
まとめ
MIMOのメリット
- 高速化: 帯域幅を増やさずに通信速度を向上。
- 品質向上: マルチパス環境での耐干渉性向上。
IEEE 802.11n以降の規格での採用
- MIMOは、無線LANの高速化技術の中核として重要な役割を果たしています。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 129
該当ページ 198
問題12 IEEE802.11ac
出典:令和3年度第2回第2問(4)
解答
④
解説
IEEE 802.11acとは
IEEE 802.11acは、Wi-Fiの高速化を目的とした無線LAN規格であり、以下の特徴を持っています:
- MIMOストリーム数の増加:
- IEEE 802.11nでは最大4ストリームだったところを、802.11acでは最大8ストリームに拡大。
- 周波数帯域幅の拡大:
- 最大160MHz(802.11nは最大40MHz)を利用可能。
- 変調方式の高度化:
- 256-QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を採用し、1シンボルあたりのビット数が増加。
- 通信速度の高速化:
- 理論上の最大伝送速度は6.9Gbps。
選択肢の考察
- 54メガビット/秒:
- これはIEEE 802.11a/gの最大伝送速度。
- 誤り。
- 600メガビット/秒:
- これはIEEE 802.11nの最大伝送速度。
- 誤り。
- 2.4ギガビット/秒:
- 初期の802.11ac対応機器で達成可能だった速度の一つ。
- 誤り。
- 6.9ギガビット/秒:
- 802.11acの理論上の最大速度。
- 正解。
- 9.6ギガビット/秒:
- これは802.11ax(Wi-Fi 6)の最大伝送速度。
- 誤り。
まとめ
IEEE 802.11acの特徴
- 最大速度: 理論値で6.9Gbps。
- 技術的進歩:
- MIMOの拡張: 最大8ストリーム。
- 帯域幅の増大: 最大160MHz。
- 高次変調の採用: 256-QAM。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 129
該当ページ 198
問題13 LPWA
出典:令和5年度第2回第2問(4)
解答
③
解説
LPWAとは
Low Power Wide Area (LPWA)は、低消費電力で広範囲に通信可能な無線通信技術の総称であり、以下のような特徴があります:
- 消費電力が低い。
- 通信距離が長い(数キロメートルから数十キロメートル)。
- 少量データの通信に特化している。
LPWAは、IoTデバイスの通信で多く採用されており、遠隔地のデバイス監視や測定に適しています。
Sigfoxの特徴
Sigfoxは、LPWAの規格の一つで、以下の特徴を持っています:
- 周波数帯域: 無線局免許不要の920MHz帯(ISMバンド)を利用。
- 狭帯域通信:
- 帯域を狭くすることで雑音レベルを低減し、長距離通信を実現。
- データ通信の制限:
- 1日の送信回数やデータサイズを制限(例えば1日最大140メッセージ、1メッセージ12バイトまで)。
- 用途:
- 遠隔検針、設備モニタリング、トラッキングなど、少量データの低速通信に適しています。
選択肢の考察
- BLE(Bluetooth Low Energy):
- 近距離通信に特化した技術で、通信距離が短い。
- 誤り。
- LTE Cat M1:
- セルラー通信規格の一種で、消費電力はLPWAよりやや高い。
- 誤り。
- Sigfox:
- LPWA規格の一つで、問題文の特徴に該当。
- 正解。
- WiMAX:
- 高速データ通信に適した規格で、少量データの低速通信には不向き。
- 誤り。
- ZigBee:
- 家庭用IoT機器向けの近距離通信規格。
- 誤り。
まとめ
Sigfoxの特徴
- 周波数帯域: 920MHz帯 ISMバンド。
- 通信特性: 狭帯域通信、少量データの低速通信。
- 用途: 遠隔監視、モニタリング、設備管理。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ なし
該当ページ 不明
問題14 PONの規格①
出典:令和3年度第2回第2問(1)
解答
②
解説
PON (Passive Optical Network)とは
PONは、光アクセスシステムの一種で、通信事業者とユーザー宅を接続する際に、中間のアクティブ機器を使わずに光スプリッタを用いる点が特徴です。これにより、高速で効率的な通信を実現します。
G-PON (Gigabit-capable PON)の特徴
- 標準規格: ITU-T G.984シリーズに準拠。
- フレーム構成: GEM (GPON Encapsulation Method)を適用したGTC (GPON Transmission Convergence)フレームを使用。
- 最大伝送速度:
- 下り方向: 2.4Gbps。
- 上り方向: 1.2Gbps。
- 用途:
- 家庭用インターネット接続や企業の通信インフラなど、広範囲で利用されています。
選択肢の考察
- NG-PON2 (Next-Generation PON 2):
- ITU-T G.989シリーズに準拠。
- 10Gbpsクラスの伝送速度を実現。
- 誤り。
- G-PON:
- ITU-T G.984シリーズに準拠し、問題文の特徴に一致。
- 正解。
- XG-PON (10-Gigabit-capable PON):
- ITU-T G.987シリーズに準拠。
- 下り10Gbps、上り2.5Gbpsの性能を持つ。
- 誤り。
- GE-PON (Gigabit Ethernet PON):
- IEEE 802.3ahに準拠。
- 最大1Gbpsの伝送速度。
- 誤り。
- 10G-EPON:
- IEEE 802.3avに準拠。
- 下り・上り10Gbpsの性能。
- 誤り。
まとめ
G-PONの特徴
- 規格: ITU-T G.984。
- 伝送速度: 下り2.4Gbps、上り1.2Gbps。
- フレーム構成: GEM方式を適用したGTCフレーム。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 161
該当ページ 208
問題15 PONの規格②
出典:令和5年度第1回第2問(1)
解答
②
解説
PON (Passive Optical Network)とは
PONは光アクセスシステムの一種で、光スプリッタを使用し、効率的な通信を可能にする技術です。
XGS-PON (10-Gigabit Symmetrical PON)の特徴
- 標準規格: ITU-T G.9807.1に準拠。
- 最大伝送速度:
- 下り方向: 最大10Gbps。
- 上り方向: 最大10Gbps(対称型伝送をサポート)。
- フレーム構成:
- G-PONのGTCフレームを改良したフレームを使用。
- 高い互換性と拡張性がある。
- 用途: 高速インターネット、企業向け通信、クラウドサービスなど。
選択肢の考察
- XG-PON (10-Gigabit-capable PON):
- ITU-T G.987シリーズに準拠。
- 上り2.5Gbps、下り10Gbpsの非対称型伝送。
- 誤り。
- XGS-PON (10-Gigabit Symmetrical PON):
- ITU-T G.9807.1に準拠。
- 上下対称の10Gbps伝送を特徴とする。
- 正解。
- NG-PON2 (Next-Generation PON 2):
- ITU-T G.989シリーズに準拠。
- 波長多重を用いた40Gbpsクラスの性能。
- 誤り。
- GE-PON (Gigabit Ethernet PON):
- IEEE 802.3ahに準拠。
- 最大1Gbpsの伝送速度。
- 誤り。
- 10G-EPON:
- IEEE 802.3avに準拠。
- 下り・上り10Gbpsの性能。
- 誤り。
まとめ
XGS-PONの特徴
- 規格: ITU-T G.9807.1。
- 伝送速度: 上り10Gbps、下り10Gbps(対称型)。
- フレーム構成: G-PONのGTCフレームを改良。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ なし
該当ページ 不明
問題16 GE-PONシステム
出典:令和4年度第2回第2問(1)
解答
⑤
解説
GE-PON (Gigabit Ethernet PON)とは
GE-PONはIEEE 802.3ahに基づく光アクセスシステムの規格であり、最大1Gbpsの通信速度を提供します。上り方向と下り方向のデータ通信を1心の光ファイバで効率的に行います。
波長分割多重 (WDM) 技術の特徴
- 仕組み: 上り方向と下り方向で異なる波長の光信号を使用することで、1本の光ファイバ内で同時に信号を送受信可能。
- 例:
- 下り方向: 波長 1490nm。
- 上り方向: 波長 1310nm。
- 例:
- メリット:
- 高速通信を実現。
- 光ファイバの効率的な利用が可能。
選択肢の考察
- ATM (Asynchronous Transfer Mode):
- セル単位でデータを送信する通信技術。
- 誤り。
- TDD (Time Division Duplex):
- 時間を分割して上りと下りの信号を送受信。
- 誤り。
- TDM (Time Division Multiplexing):
- 時間を分割して複数のデータ信号を多重化。
- 誤り。
- TDMA (Time Division Multiple Access):
- 時間分割による複数端末のアクセス制御。
- 誤り。
- WDM (Wavelength Division Multiplexing):
- 異なる波長の光を用いた多重化技術。
- 正解。
まとめ
GE-PONにおけるWDM技術の役割
- 目的: 上り方向と下り方向の信号を1本の光ファイバで同時に送受信。
- 方法: 波長を分けることで信号の干渉を防止。
- 採用技術: WDM (Wavelength Division Multiplexing)。
参考資料
参考資料の該当ページです。
該当ページ 163
該当ページ 208
問題17 OLT
出典:令和4年度第1回第2問(1)
解答
②
解説
10G-EPONの概要
10G-EPONはIEEE 802.3avで標準化された次世代光アクセスシステムです。GE-PONの高速化規格で、以下のような特徴を持ちます。
- 下り方向: 最大10Gbps。
- 上り方向: 最大10Gbpsまたは1Gbps (GE-PON互換のため)。
デュアルレートバースト受信器
10G-EPON用のOLTには、以下の要件を満たすデュアルレートバースト受信器が搭載されています。
- GE-PON用ONUと10G-EPON用ONUの両方をサポート:
- GE-PONの通信速度 (1Gbps) と10G-EPONの通信速度 (10Gbps) を切り替えながら処理可能。
- 信号強度の差を処理:
- 各ONUからOLTに送信される信号の強度が異なる場合でも、適切に受信可能。
解説
10G-EPONの概要
10G-EPONはIEEE 802.3avで標準化された次世代光アクセスシステムです。GE-PONの高速化規格で、以下のような特徴を持ちます。
- 下り方向: 最大10Gbps。
- 上り方向: 最大10Gbpsまたは1Gbps (GE-PON互換のため)。
デュアルレートバースト受信器
10G-EPON用のOLTには、以下の要件を満たすデュアルレートバースト受信器が搭載されています。
- GE-PON用ONUと10G-EPON用ONUの両方をサポート:
- GE-PONの通信速度 (1Gbps) と10G-EPONの通信速度 (10Gbps) を切り替えながら処理可能。
- 信号強度の差を処理:
- 各ONUからOLTに送信される信号の強度が異なる場合でも、適切に受信可能。
選択肢の考察
- ONUからOLT方向の波長:
- 波長分割技術 (WDM) は使用されるが、デュアルレートバースト受信器は通信速度と信号強度の対応が主目的。
- 誤り。
- ONUからOLT方向の通信速度と強度:
- デュアルレートバースト受信器が対応する主な要素。
- 正解。
- OLTからONU方向の波長:
- OLTからONUに対する信号は、安定した下り方向の通信であるため、デュアルレートバースト受信器の主な役割ではない。
- 誤り。
- OLTからONU方向の通信速度と強度:
- 下り方向は安定した送信を行うため、バースト処理の対応は不要。
- 誤り。
まとめ
デュアルレートバースト受信器の役割
- 対応範囲: 10G-EPON用ONUとGE-PON用ONUから送信される信号。
- 特徴: 通信速度 (1Gbps/10Gbps) と信号強度の差を補正し、適切に受信。
参考資料
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該当ページ 163
該当ページ 270
問題18 IoT技術
出典:令和5年度第1回第2問(5)
解答
③
解説
PLC (Power Line Communication)の概要
PLC (電力線通信) は、IoTやスマートホームなどの分野で利用される通信技術で、既存の電気配線を通信路として使用します。この技術の主な特徴は以下の通りです。
- 通信路: 屋内または屋外の電気配線を利用。
- 周波数帯域:
- 低周波数帯域: 10kHz ~ 450kHz (低速通信用途)。
- 高周波数帯域: 2MHz ~ 30MHz (高速通信用途)。
- 用途:
- 屋内: IoTデバイスやスマートメーターの接続。
- 屋外: 電力網通信 (スマートグリッド)。
選択肢の考察
- Wi-Fi:
- 無線LAN規格であり、電力線通信とは異なる。
- 誤り。
- WiMAX:
- 広域で高速無線通信を提供する技術で、主に屋外利用。
- 誤り。
- PLC:
- 電力線を通信路として利用する技術で、本問に該当。
- 正解。
- BLE (Bluetooth Low Energy):
- 近距離無線通信技術で、電力線は使用しない。
- 誤り。
- ZigBee:
- メッシュネットワークを形成する無線通信技術で、電力線は使用しない。
- 誤り。
まとめ
PLCの特長
- 通信路: 屋内外の電気配線。
- 周波数: 10kHz ~ 450kHz または 2MHz ~ 30MHz。
- 用途: IoTデバイス、スマートメーター、スマートグリッド。
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該当ページ 169
該当ページ 不明
問題19 IP-PBXの機能
出典:令和4年度第1回第2問(2)
解答
④
解説
コールウェイティング (Call Waiting) 機能
IP-PBXで利用されるコールウェイティング機能は、現在の通話中に別の着信があった際に、その着信に対応できる機能です。この機能の詳細は以下の通りです。
- 通知音:
- 通話中に外線着信があると、着信通知音が聞こえます。
- 操作方法:
- フッキング操作や専用ボタンを使用して現在の通話を保留状態にし、着信に応答します。
- 通話の切り替え:
- フッキング操作などを繰り返すことで、保留呼と通話呼を入れ替えながら対応することが可能です。
選択肢の考察
- コールバックトランスファ:
- 発信者が一旦切断した後に、指定した電話番号に転送する機能。
- 誤り。
- コールホールド:
- 通話中の相手を保留にする機能。保留は可能ですが、着信への応答機能は含まれない。
- 誤り。
- コールピックアップ:
- 同一グループ内の他の電話に着信した呼を応答する機能。
- 誤り。
- コールウェイティング:
- 通話中の着信通知を受け、通話と保留を切り替えられる機能。
- 正解。
- 可変不在転送:
- 着信時に指定された番号へ転送する機能。不在時の対応に特化。
- 誤り。
まとめ
コールウェイティングの特徴
- 着信通知音: 通話中でも着信を認識可能。
- 保留・応答切り替え: フッキング操作により保留と通話をスムーズに切り替えられる。
参考資料
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該当ページ 220
該当ページ 332
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