工事担任者試験 技術第9問 穴埋め暗記セレクション 総合通信 2024受験版

この記事は、工事担任者試験の直前対策資料である「工事担任者 基礎 穴埋め暗記セレクション 総合通信2024受験版」に対応しています。PDFは期間限定で下記リンクより配布いたします。
技術→https://drive.google.com/file/d/1Nc8CKLcPUwYS4knckAAtevNgfiUjRbSc/view?usp=sharing
資料は必要最小限の記述に絞りスリム化を図っていますが、こちらのブログでは、出典となる過去問も引用して掲載しています。問題集としてもご利用いただけるほか、解説を確認する目的にもお役立ていただけます。

なお、分量が多いため、大問ごとに記事を分けて掲載しております。
皆様の試験対策に微力ながらお力添えできれば幸いです。心より、皆様の合格をお祈り申し上げます。

問題1 オートネゴシエーション機能

出典:令和3年度第2回第9問(4)

解答

解説

ツイストペアケーブルを使用したイーサネットのLANでは、オートネゴシエーション機能を使用して通信速度や通信モード(全二重/半二重)を自動的に設定します。この際に使用される信号が**FLP (Fast Link Pulse)**です。

FLP (Fast Link Pulse) の概要

  • 役割: 対向する二つの機器間でサポートする通信速度と通信モードを自動的に調整するための信号。
  • 動作:
    1. 機器が電気信号としてFLP信号を送信。
    2. 相手側の機器がこの信号を受信し、互いの対応可能な設定を確認。
    3. 優先順位に基づき、最適な通信速度と通信モードを決定。

オートネゴシエーションの手順

  1. 信号送受信:
    • 双方の機器がFLP信号を送受信して互いの能力を共有します。
  2. 能力の比較:
    • 各機器がサポート可能な通信速度とモード(例:10 Mbps、100 Mbps、1 Gbps、全二重/半二重)を比較。
  3. 最適設定の選択:
    • 優先順位に従い、最大の通信速度と最適な通信モードを選択。
  4. 設定確定:
    • 双方が決定した設定で通信を開始。

他の選択肢との違い

  1. ① ACM (Adaptive Coding and Modulation):
    • 無線通信で使用される技術であり、イーサネットのオートネゴシエーションには関係しない。
  2. ③ SETUP:
    • 一般的な設定手順を示す用語であり、FLP信号とは無関係。
  3. ④ CTS (Clear to Send):
    • 通信プロトコルで送信許可を示す信号だが、オートネゴシエーションには使用されない。
  4. ⑤ RBT (Reboot):
    • 再起動を示す略語であり、本問のFLP信号とは無関係。

まとめ

  • オートネゴシエーションで使用される信号は、FLP (Fast Link Pulse)
  • これにより、自動的に通信速度と通信モードを最適化します。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 169

リックテレコム社

該当ページ 204

問題2 Windowsコマンドプロンプト

出典:令和4年度第2回第9問(5)

解答

解説

この問題は、Windowsコマンドプロンプトで利用できるコマンドの用途についての知識を問うものです。

正解は ① ipconfig です。

ipconfig コマンドは、以下の情報を確認するために使用されます:

  • ホストコンピュータの IPアドレス
  • サブネットマスク
  • デフォルトゲートウェイ
  • その他、ネットワーク構成に関連する情報(DNSサーバーなど)

他の選択肢との比較

  1. ① ipconfig
    • 用途:IPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイなどのネットワーク構成情報を確認する際に使用されます。
  2. ② ping
    • 用途:特定のホストやIPアドレスへの接続性を確認するために使用されるコマンドです。対象への到達性をテストし、応答時間を測定するのに役立ちます。
  3. ③ host
    • 用途:主にUNIX/Linuxで使用されるコマンドで、DNSサーバーにクエリを送信し、IPアドレスやホスト名の解決を行います。Windowsでは利用されません。
  4. ④ dig
    • 用途:UNIX/Linux環境でDNSに関する詳細なクエリを行うためのコマンドです。Windows環境では標準搭載されていません。
  5. ⑤ tracert
    • 用途:ホストへのルート(経路)を追跡し、途中の各ノードまでの遅延時間を測定するために使用されます。ネットワークの経路を調査する際に役立ちます。

まとめ

ipconfig コマンドは、Windowsコマンドプロンプトでネットワーク構成情報を確認する最も基本的なコマンドです。これにより、IPアドレスやサブネットマスク、デフォルトゲートウェイの情報が得られます。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 153

リックテレコム社

該当ページ 375

問題3 配線誤り

出典:令和5年度第1回第9問(4)

解答

解説

スプリットペアの概要

スプリットペアは、LANケーブルの配線ミスの一つで、同一ペア内のツイストされた導体が異なるピンに接続されることを指します。このような誤りが発生すると、通信品質が大幅に劣化し、ノイズやクロストークが増加します。

図2の配線誤りの解説

  1. T568B規格では、8本のケーブルが以下のようにペアごとにツイストされます:
    • ペア1: ピン4 (青) とピン5 (青白)
    • ペア2: ピン3 (緑白) とピン6 (緑)
    • ペア3: ピン1 (オレンジ白) とピン2 (オレンジ)
    • ペア4: ピン7 (茶白) とピン8 (茶)
  2. 図2の結線を見ると:
    • ペア内のケーブルが正しくツイストされていない箇所があります(例えば、ペア内の片方が異なるピンに接続されている)。
  3. スプリットペアの特徴:
    • 電気的にはペアとして扱われるが、物理的なツイストペアが異なるため、ツイストペアの干渉防止効果が失われる

他の選択肢との違い

  1. ① クロスワイヤ:
    • 正しく意図されたクロスケーブルでの結線のことで、一般に異なる規格(T568AとT568B)で接続する際に用います。
  2. ② クロスペア:
    • 正しくツイストされているペア同士が交差した状態。
  3. ③ リバースペア:
    • ペアの極性が逆転している結線ミス。
  4. ⑤ ショート:
    • 配線が短絡している状態。

スプリットペアの影響

  • 通信速度の低下
  • エラー率の増加
  • ノイズの増大

スプリットペアは、特にギガビットイーサネットなど高速通信環境で致命的な影響を与える可能性があります。

まとめ

スプリットペアの誤りは、ワイヤマップテストで検出できます。設置工事後や配線変更時には必ずテストを行い、品質を確認しましょう。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 228

リックテレコム社

該当ページ 350

問題4 ツイストペアケーブル

出典:令和4年度第1回第9問(4)

解答

解説

STPケーブルの概要

  • STP (Shielded Twisted Pair) ケーブルは、外部からのノイズや電磁波の影響を抑えるために、ケーブル外被の内側にシールドを施したツイストペアケーブルです。
  • シールドには、アルミ箔や編み込みメッシュなどが使用され、これにより高い遮蔽性能を提供します。

特徴

  1. ノイズ耐性:
    • 電磁波やクロストークなどの干渉を低減し、安定した通信を実現します。
    • 特に、電磁波が強い環境や長距離配線に適しています。
  2. 構造:
    • ツイストペア自体をシールドする「ペアシールド」方式。
    • ケーブル全体を一括でシールドする「全体シールド」方式。
  3. 適用場面:
    • 医療機器や工場など、ノイズが発生しやすい環境で使用されます。

他の選択肢との違い

  1. ① CVケーブル:
    • 電力ケーブルで、LAN配線には使用されません。
  2. ② IVケーブル:
    • 屋内配線で用いられる単芯電線であり、通信用途ではない。
  3. ③ UTPケーブル (Unshielded Twisted Pair):
    • シールドが施されていないツイストペアケーブル。
    • 一般的なLAN配線に使用されますが、外部ノイズに対する耐性は低い。
  4. ⑤ 5C-FB:
    • 同軸ケーブルで、通信用途としてはテレビや監視カメラの配線に使われます。

STPケーブルのメリットとデメリット

メリット:
  • 外部ノイズに強く、安定した通信が可能。
  • 高速通信環境にも適用可能。
デメリット:
  • ケーブルが高価。
  • シールドによりケーブルが硬く、取り回しが難しい。
  • アース接続が必要な場合がある。
まとめ

LAN配線工事で使用するケーブルの選定は、環境や必要な通信品質に応じて行います。ノイズ耐性が求められる場合には、STPケーブルが有効な選択肢です。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 229

リックテレコム社

該当ページ 348

問題5 SCコネクタ

出典:令和4年度第1回第9問(5)

解答

解説

SCコネクタについて

  • SCコネクタは、光ファイバの接続に使用される標準的なコネクタで、プッシュオン機能を持ちます。これにより、コネクタを差し込むだけで簡単に接続が可能です。
  • 接続後に半差しやぐらつきが発生すると、通信品質の低下や接続不良が発生する可能性があります。

確認のポイント

SCコネクタには、正しく接続されたことを確認するための白線表示や、位置決めのガイドラインが設けられています。

  • 白線表示:
    • コネクタを奥までしっかり挿入した場合、白線などの表示が隠れるように設計されています。
    • 表示が見えている場合は、コネクタが完全に接続されていない可能性があり、抜け落ちや接続不良の原因となります。

他の選択肢について

  1. ① ネジに緩みがない:
    • SCコネクタにはネジを使用しないため、該当しません。
  2. ② ガイドピンが奥まで挿入されている:
    • SCコネクタにはガイドピンはありません。これは別の種類のコネクタ(例:MTコネクタ)で使用される場合があります。
  3. ④ バヨネットが締結されている:
    • バヨネット式(例:STコネクタ)ではないため、該当しません。
  4. ⑤ コネクタクリップで密着固定されている:
    • SCコネクタではクリップによる固定は不要です。

まとめ

光ファイバ接続時の確実な作業のために、SCコネクタの白線表示が隠れているかを確認することが重要です。これにより、接続後の安定性が確保され、抜け落ちやぐらつきの防止が可能となります。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 230

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該当ページ 357

問題6 光コネクタ(架空用)

出典:令和5年度第1回第9問(5)

解答

解説

FASコネクタについて

  • FASコネクタ(Field Assembly Small-sized)は、現場で取り付け可能な単心接続用光コネクタとして設計されています。
  • 主に架空光ファイバケーブルドロップ光ファイバケーブルの接続に用いられ、現場作業の効率化を目的とした仕様が特徴です。
  • コネクタは2種類に分かれます:
    • コネクタプラグ
    • コネクタソケット

特徴

  • 用途: 架空用クロージャ内での光ファイバ心線の接続に特化。
  • 設置: 現場で簡単に取り付けが可能で、特別な工具やスプライシング装置を必要としない。
  • 適用ケーブル: 架空光ファイバケーブルおよびドロップ光ファイバケーブル。

他の選択肢について

  1. ① DS (Optical fiber connector for Digital System equipment):
    • デジタルシステム機器向け光コネクタを指しますが、心線接続ではなく機器間接続に使用されることが多いです。
  2. ③ MPO (Multifiber Push-On):
    • 複数心をまとめて接続するためのコネクタで、大規模ネットワークやデータセンターなどに使用されます。
  3. ④ MU (Miniature Universal-coupling):
    • 小型化された標準的な光コネクタですが、主に光通信機器用として使用されます。
  4. ⑤ ST (Straight Tip):
    • バヨネット型コネクタで、主にLANや通信ネットワークでの用途がありますが、心線接続用ではありません。

まとめ

FASコネクタは、架空光ファイバケーブルとドロップ光ファイバケーブルを接続する現場作業における利便性が高く、主に架空用クロージャ内で使用される特化型光コネクタです。現場での迅速な取り付けが可能であることが最大の利点です。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 230

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該当ページ 354

問題7 光コネクタ(テープ心線相互の接続)

出典:令和4年度第2回第10問(2)

解答

解説

MTコネクタについて

  • MTコネクタ(Mechanical Transfer)は、テープ心線相互の接続に特化した光コネクタです。
  • 主に以下の特徴があります:
    • 専用のコネクタかん合ピンコネクタクリップを使用して接続。
    • コネクタの取り付けや取り外しには、専用の着脱用工具を必要とする。
    • 高密度多芯接続が可能なため、大容量通信システムに適しています。

用途と特徴

  1. 用途:
    • テープ心線(複数の光ファイバがテープ状に整列されているもの)の接続に使用される。
    • データセンターや光ファイババックボーンネットワークなど、高密度配線が求められる環境で活躍。
  2. 構造:
    • コネクタかん合ピン:
      • 光ファイバ同士の正確な位置合わせを行う。
    • コネクタクリップ:
      • コネクタ同士をしっかり固定し、安定した接続を確保。
    • 着脱用工具:
      • 工具を用いることで、確実で簡単なコネクタの着脱が可能。
  3. 利点:
    • 高い接続精度。
    • テープ状の複数芯ファイバを効率的に接続可能。
    • 取り外しや再接続が可能で、メンテナンス性に優れる。

他の選択肢について

  1. ① FA (Field Assembly):
    • 現場取付用光コネクタで、単芯接続に用いられる。
    • テープ心線には適していません。
  2. ② FC (Ferrule Connector):
    • 円筒形フェルールを用いた単芯光コネクタで、テープ心線ではなく単芯接続に使用。
  3. ③ MPO (Multifiber Push-On):
    • 多芯接続用コネクタですが、専用工具を必要としない場合が多い。
    • MTコネクタをベースとした規格であることが多い。
  4. ⑤ DS (Digital System):
    • デジタルシステム用の光コネクタですが、テープ心線接続には用いられません。

まとめ

MTコネクタは、テープ心線接続のための専用コネクタで、専用のピン・クリップ・工具を使用して正確な位置合わせと接続を実現します。これにより、高密度かつ高信頼性の光ファイバ接続が可能です。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 230

リックテレコム社

該当ページ 354

問題8 配線盤における接続

出典:令和3年度第2回第9問(2)

解答

解説

交差接続とは?

  • 交差接続(クロス接続)は、配線盤の機能による分類の一つで、以下の特徴を持ちます:
    • ケーブルとケーブル、あるいはケーブルとコードなどを接続する際に、ジャンパコードを使用して自由に接続可能。
    • 需要の変動や、移設、移動に伴う心線間の接続変更に対して、柔軟に対応できる設計。
    • 主に、ビルディング内配線での柔軟性や運用効率を高めるために採用されます。

機能による分類と用途

  1. 相互接続
    • ケーブル同士を直接接続する方法。
    • 構造が単純で、コストが比較的低い。
  2. 変換接続
    • ケーブルとコードのインターフェースを変換する接続。
    • 異なる種類の光ファイバやコネクタ間を接続。
  3. 融着接続
    • ケーブルを溶融して接続する方法。
    • 接続の強度や光損失を最小限に抑えるが、柔軟性が低い。
  4. 交差接続(クロス接続)
    • ジャンパコードを使用して、自由に心線を切り替える接続。
    • 柔軟性と運用効率が高いため、多くの設備で利用される。
  5. コネクタ接続
    • コネクタを用いた接続方法。
    • 着脱が容易で、メンテナンス性が高い。

交差接続の利点

  1. 柔軟性:
    • 設備や需要の変更に対して、迅速に対応可能。
    • 修理やメンテナンス時にも簡単に切り替えが可能。
  2. 運用効率:
    • ケーブル間の切り替えや追加が容易。
    • 短時間での再構成が可能。
  3. メンテナンス性:
    • 変更や追加工事の際に、配線盤の大規模な変更が不要。
    • 接続箇所が視覚的に確認しやすく、トラブルシューティングが簡単。

まとめ

交差接続は、ジャンパコードを活用して柔軟かつ効率的な配線が可能な方法であり、需要変動や移設などに対応するための重要な接続形態です。その柔軟性と効率性から、多くのビルディング内光配線システムで採用されています。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 232

リックテレコム社

該当ページ 360

問題9 宅内光配線

出典:令和5年度第2回第9問(4)

解答

解説

光ローゼットとは?

  • 光ローゼットは、宅内光配線システムで使用される部材で、以下の特徴を持ちます:
    • 屋内壁面床面に露出設置される。
    • ドロップ光ファイバケーブルインドア光ファイバケーブルと、宅内光配線コードを接続するための重要な部材。
    • 固定方法としては、木ねじやマグネットを用いることが一般的。

用途と機能

  1. 光配線の接続
    • 光ローゼットを介して、屋外から引き込んだ光ファイバケーブルと宅内配線コードを接続します。
    • 接続部を保護することで、配線の安全性を高めます。
  2. 露出設置
    • 壁面や床面に直接取り付ける形で設置。
    • メンテナンスが容易で、ケーブルの取り回しが簡単。
  3. 固定方法
    • 木ねじによる固定が一般的ですが、金属製のマグネットを利用する場合もあります。
    • 配線環境に応じて柔軟に取り付け可能。

他の選択肢との違い

  1. 光アウトレット
    • 宅内配線の終端に設置されるコンセント状の部材。
    • 光ファイバ配線の取り出し口として使用されます。
  2. 光クロージャ
    • 主に屋外で使用され、複数の光ファイバを接続して保護するための筐体。
    • 屋内では一般的に使用されません。
  3. 光アイソレータ
    • 光信号の逆反射や干渉を防ぐための光学部品。
    • 配線部材ではなく、主に機器内部で使用されます。
  4. 光キャビネット
    • 光配線やスプリッタ、関連機器を収容するための大型筐体。
    • 主にビルや通信事業者の設備で使用されます。

光ローゼットの利点

  1. メンテナンス性
    • 露出設置のため、配線の状態を簡単に確認可能。
    • 接続部の点検や交換が容易。
  2. 柔軟性
    • 室内のどの場所にも取り付け可能。
    • 家庭内の配線環境に応じた設置が可能。
  3. 保護性
    • 接続部を保護することで、配線トラブルを防ぎます。

まとめ

光ローゼットは、宅内配線の接続部を保護し、配線作業を効率化するための重要な部材です。特に露出設置が可能で、配線の変更やメンテナンスが容易である点が特徴です。設置環境に応じて、木ねじやマグネットで固定することが推奨されます。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ なし

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該当ページ 不明

問題10 平衡配線性能

出典:令和3年度第2回第9問(5)

解答

解説

JIS X 5150:2016と反射減衰量

  1. JIS X 5150:2016は、平衡配線システムの性能要件を規定しており、以下のような特性を評価します:
    • 伝搬遅延時間
    • 漏話減衰量
    • 挿入損失
    • 反射減衰量
  2. 挿入損失が3.0 dBを下回る周波数では、反射減衰量の値は参考値として扱われると規定されています。

反射減衰量とは?

  • 定義
    • 信号が配線やコネクタの不整合によって反射し、信号品質が劣化する程度を示します。
    • 単位はdB(デシベル)で表されます。
  • 測定目的
    • 信号の反射による通信品質の低下を抑えるための評価基準。
    • 配線や接続部のインピーダンス整合性を確認。
  • 値が高いほど良い
    • 高い反射減衰量は、信号が少なく反射している状態を示し、通信品質が良いことを意味します。

関連する他の特性

  1. 伝搬遅延時間差(選択肢①)
    • 各信号ペア間の伝送遅延の差を示します。
    • 高周波通信においてタイミングのずれを評価する重要な特性。
  2. 近端漏話減衰量(選択肢②)
    • ケーブルの送信側(近端)で発生する信号漏洩。
    • ケーブル間の干渉を評価する指標。
  3. 遠端漏話減衰量(選択肢③)
    • ケーブルの受信側(遠端)で発生する信号漏洩。
    • 遠端での通信品質を評価するための指標。
  4. 不平衡減衰量(選択肢⑤)
    • 平衡配線での電磁波やノイズへの耐性を示す指標。

結論

挿入損失が3.0 dBを下回る周波数では、反射減衰量が通信品質に対して参考値として規定されており、インピーダンス整合が重要な要因となります。他の特性とは異なり、この条件下では反射減衰量が通信品質の補助的な目安として位置付けられることが特徴です。

参考資料

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 240

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該当ページ 369

問題11 光導通試験

出典:令和3年度第1回第9問(1)

解答

解説

JIS C 6823:2010光ファイバ損失試験方法

JIS C 6823:2010では、光ファイバの損失試験方法について詳細に規定されており、試験に用いる装置について以下の構成が定められています。

試験装置の構成

  1. 伝送器
    • 光源
      • 調整可能な安定化直流電源で駆動。
      • 一定の光パワーを出力するため、安定性が求められる。
  2. 受信器
    • 光検出器
      • 光信号を電気信号に変換する役割を果たす。
    • 増幅器
      • 光検出器で得られた微弱な電気信号を増幅する。
      • 増幅された信号は受信パワーレベルを正確に測定するために必要。
    • 表示器
      • 受信した光信号のパワーレベルを数値で表示する。

増幅器の必要性

光ファイバ内で損失試験を行う際、特に長距離や高減衰環境では光信号が非常に弱くなるため、光検出器から出力された信号を増幅する必要があります。この増幅された信号をもとに、受信パワーレベルを正確に測定することが可能となります。

他の選択肢との比較

  1. 発信器(選択肢①)
    • 光信号の送信に関連する装置であり、受信器には含まれません。
  2. 変調器(選択肢②)
    • 光信号のデータ伝送で使用される装置であり、損失試験では使用されません。
  3. 分波器(選択肢③)
    • 光ファイバ内で異なる波長の信号を分離するために使用されますが、損失試験では不要です。
  4. 減衰器(選択肢⑤)
    • 光信号の強度を意図的に弱める装置であり、試験用装置の構成には含まれません。

まとめ

JIS C 6823:2010に基づく光ファイバ損失試験方法では、受信器において微弱な光信号を電気信号として増幅するために増幅器が使用されます。この増幅器が正確な受信パワーレベルの測定に寄与します。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 242

リックテレコム社

該当ページ 364

問題12 OTDR法による測定波形

出典:令和 年度第 回第 問(5)

解答

解説

OTDR測定波形の概要

光パルス試験装置(OTDR: Optical Time Domain Reflectometer)を使用して光ファイバの損失測定を行う際、ダミー光ファイバと被測定光ファイバを接続し、波形を確認します。特に、波形の各区間は以下の通り定義されます。

測定波形の各ポイント

  1. 区間A
    • ダミー光ファイバの入力端から出力端までの区間。
    • 初期反射を抑える目的で使用されています。
  2. 区間B
    • ダミー光ファイバの出力端から被測定光ファイバの入力端にかけての接続部。
    • 測定波形に最初の接続損失が現れる部分です。
  3. 区間C~E
    • 被測定光ファイバの区間であり、波形全体の主な測定対象部分です。
    • 特に区間BからEは、ダミー光ファイバの出力端から被測定光ファイバの終端までの波形を示しています。

波形から読み取れる内容

  • 図2に示されている波形は、光ファイバの損失や反射の挙動を示しており、特にBからEの区間が被測定光ファイバに該当します。
  • この波形は、ダミー光ファイバと被測定光ファイバが接続され、被測定光ファイバ全体(入力端~終端)の損失特性を表しています。

まとめ

OTDR測定波形において、ダミー光ファイバの出力端以降が主な測定対象であり、測定波形の区間B~Eはダミー光ファイバの出力端から被測定光ファイバの終端までの範囲を正確に示しています。そのため、選択肢④が正解です。

参考資料

まなびや

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総合通信要点解説(自著)

該当ページ 244

リックテレコム社

該当ページ 363

第9問セレクトは以上です。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。