平成30年春期 工事担任者試験総合種 【技術】 解答・解説
どうも、こんにちは!まなびやのマナビと申します。

先日、工事担任者試験の正式解答が発表されました。
此度受験をされた方は、非喜こもごも、様々な感情が胸を去来しているものとお察しします。
結果を問わず、試験問題の復習を実施されたい方のために、各問題につき解説を実施させて頂きます。
ここでの解説は、あくまでも私見に基づくものです。当然ながら試験センター様とは、一切関係が御座いません(キッパリ)。
そもそも、私自身、解説などと偉そうに物を述べられる立場ではありません。これから述べる解説内容にも、理解不足による思い込みや過ちなど、多々あるかと思います。
過ちに関しましては、速やかに訂正をさせて頂きますので、どうぞご寛大な目でお読み頂けましたら幸いです。
と、言い訳をサンザン述べたところで、さっそく各設問の解説に入らせて頂きます。
解説の記事に関して、書き終えた後で読み返してみたのですが、非常に堅い、真面目過ぎる文章でした。これはマズイと思い、あえて一部崩して書き直しています。マジメ過ぎると、読むのが疲れると思うので。DA・YO・NE~。
ですので、ところどころフザケタ文章が入っておりますが、お許しください。ダッフンダ。
なお、解説の分量が大変多いため(3万文字を超えています)、必要に応じてクリックでご確認頂けるようにしております。
「解答・解説はクリック」というところを、どうぞ押してください。そうです。ワタシが変なオジサンです。
大問1
1-(ア)

本問は、平成25年秋に同様の問題が出題されておりました。
本問に出てくる「DECT方式」とは、デジタルコードレス電話の新しい通信方式を指します。
何が新しいかと言うと、まず使用している周波数帯が、旧来のものとは異なります。
旧来のコードレス電話は、無線LANや電子レンジなどの機器が使用する周波数帯と同じ2.4GHz帯を使用していました。
電波の性質として、周波数が近いもの同士は、互いに影響を及ぼしやすい性質を持ちます。
近しい周波数帯を使用することは、電波障害を招くおそれがありました。
そこで、新方式である「DECT方式」では、コードレス電話の周波数に、1.9GHz帯の周波数を使用することとされました。
日常によく使う機器とは、周波数を離した訳です。
これにより、無線LAN機器などとの電波の相互干渉を、回避することが出来るようになりました。
また「DECT方式」では無線伝送区間の通信方式として、「TDMA/TDD」という多重化方式を採用しております。
多重化とは、1つの電波を複数のユーザで共有することを指します。
電波は限りある貴重な資源ですので、無駄遣い出来ません。
そこで、多重化方式が必要となります。
「TDMA/TDD」の”T”は、Timeを意味します。
時間を分割することによって、回線の多重化を図った方式となります。
(解答)⑤
1ー(イ)

本問は、平成27年秋期に出題されておりました。
本問にあるような接続方式を、「ビハインドPBX」と言います。
「ビハインド」は、「後ろにあること」を意味する英単語です。
子のPBXの後ろに、親のPBXがいることから、そのような名前となりました。
英語の意味を理解して覚えておくと、単なる丸暗記よりも記憶に定着しやすくなります。

(解答)④
1-(ウ)

本問は、平成24年春期に出題されておりました。
A:記述内容に、誤りがあります。
異なる末尾の数字1桁を再度ダイヤルすることにより、末尾1数字が異なった番号の内線へ接続する機能は、「内線リセットコール」です。
「シリーズコール」とは、外線からの着信を複数の内線に順次接続したい場合,中継台の操作により,通話の終了した内線が送受器をかけても,外線を復旧させずに自動的に中継台に戻す機能のことを言います。
B:正しい記述です。
コールパークの概要は、こんな感じです。

(解答)②
1-(エ)

本問は、平成27年春期に類似問題が出題されておりました。
過去からよく出ている問題で、「端末アダプタの機能」についての問題です。
ISDNは、元々電話線として敷設されていたメタル回線を使って、インターネットを行う技術です。
初めに電話線として整備されていたところに、後からISDNという技術が生まれました。
当然ながら、ISDN以前に設置されていた機器などは、ISDN規格に対応している訳ではありません。
ISDN規格に対応していない端末のことを、非ISDN端末と言います。
非ISDN端末は、そのままではISDN網に接続することが出来ません。
かといって、全ての既存機器をISDN対応端末に交換するとなると、大変なコストがかかります。
そこで、「端末アダプタ」が生まれました。
「端末アダプタ」は、非ISDN端末をISDN網に接続できるようにしたものです。
「端末アダプタ」は、2つの代表的な機能を持ちます。
- 非ISDN端末のユーザデータ速度を、64キロビット/秒又は16キロビット/秒に速度変換する機能
- パケットモード端末側のLAPBと,Dチャネル側のLAPDとの間で,プロトコル変換を行う機能
よって、本問はAもBも正しい記述となります。
(解答)③
1-(オ)

例年、試験のこの位置には、SPD(避雷器)関連の問題が入ります。
ほぼ定位置として決まっているため、対策勉強をしてくる受験生も多いところです。
しかし、今回は今までにない聞かれ方をしているので、難しく感じられた受験生も多かったのではないかと思います。
SPDには幾つかの種類があります。
次に、それぞれの特徴をまとめさせて頂きます。

本問では「電圧制限形」である旨が明記されていますので、「バリスタ」が正解となります。
↓これではありません。
SPDは、通信機器を雷害から守ってくれるものとして、無くてはならない存在です。
SPDについて述べたいことは山ほどあるのですが、ここでは蛇足になってしまうので、省略させて頂きます。
詳しいお話は、通信受講制の方のために取っておくとして、先に進ませて頂きます。(←と、さりげなくステルスマーケティング)
(解答)③
大問2
2-(ア)

本問は、平成28年秋期に出題されておりました。
本問の解説にあたり、まずGEーPONの概略をご説明させていただきます。
GE-PONのGEとは、ギガビットイーサネットの略です。
ギガビットイーサネットの技術を、PONに利用したものが、GE-PONということになります。
では、PONとは何でしょうか?
PONとは、Passive Optial Networkの略です。
1心の光ファイバを、複数のユーザで共有するシステムのことを言います。
セキュリティの面などを考えると、光ファイバを1ユーザごとに1心ずつ設置するのが良いのですが、現実的ではありません。
ユーザの数だけ回線数が必要となり、莫大なコストがかかってしまうからです。
そこで、PONシステムの登場です。
PONシステムでは、1心を複数ユーザで共有することが出来るため、回線構築のコストを抑えることが出来ます。
ギガビットの速さで、PONシステムを利用するのが、GEーPONです。
GEーPONの概要は、ザッとこんな感じです。
では、本問の記述を確認致しましょう。
A:正しい記述です。
GEーPONでは、1つの物理回線を複数のユーザで共有するため、信号の衝突を避ける必要があります。
センター側が各ユーザに対して送信許可通知を出すことで、信号の衝突を回避しています。
B:記述内容に誤りがあります。
記述中に「能動素子」とありますが、正しくは「受動素子」です。
「なんだよ、引っかけ問題かよ」との声が聞えてきそうです^^
その通り、引っかけ問題です。
引っかけ問題であり、かつ頻出問題です、
過去問で取り組まれていた方は、引っかからずに進めたのでは無いかと思います。
また、本問に関しては「受動素子」の箇所は丸暗記をせずとも、答えを導くことが可能です。
PONの意味を思い出して頂きたいのですが、PONとはPassive Optial Networkの略でした。
PのPassiveは、「受動的」という意味の英単語です。
このことから、「能動素子」ではなく「受動素子」だと関連づけてご理解頂ければ、間違いを避けることが出来るかと思います。
(解答)①
2-(イ)

平成26年春期に、類似問題が出題されておりました。
SIPに関する問題は、例年出題されています。
特に平成24年以降は、毎年欠かさず出題されております。
工事担任者試験を受ける上で、避けては通れない、超重要論点と言えるでしょう。
では、それほどまでに重要な「SIP」とは何でしょうか。
SIPとは、Session Initiation Protocol の略です。
Session セッションとは、通信の始まりから終わりまでのことを言います。
電話を例に取ると・・・
電話をかける⇒電話がつながる⇒会話する⇒電話を切る
この一連の流れを、セッションと言います。
Initiationとは、ここでは「確立する」という意味合いで使われています。
Protocolは、「規約、規定」という意味です。
つまり、Session Initiation Protocolとは、
セッションを確立するための規定 ということになります。
かみ砕いて言うと、「通信の始まりから終わりまでを、成立させるための規定」ということになります。
通信の根幹に関わる、とても重要な規定であることが伺い知れます。
このSIPには、基本機能として次の4つの機能が上げられます。
- レジストラ機能:ユーザからの登録を受け付ける。
- ロケーション機能:ユーザの位置を管理する。
- プロキシ機能:メッセージを転送する。
- リダイレクト機能:メッセージの再転送を通知する。
本問では、「位置情報を管理する」とありますので、ロケーションが正解となります。
「位置」は英語で「ロケーション」ということに気づけば、知識の整理も進みやすくなることと思います。
(解答)④
2-(ウ)

本問は、平成25年春期に出題されておりました。
解説にあたり、PoEのご説明から入らせて頂きます。
PoE(Power Of Ethernet)とは、簡単に言うと、LANケーブルを使用して、接続機器に電源供給を行う方式を言います。
LANケーブルから機器に電力を送るため、ACアダプター等を使用することなく、機器を稼働することが出来ます。
PoE対応機器は、電源を取りにくい場所にも設置でき、電力用の配線やその管理が不要になるなど、多くの利点があります。
PoEで電力を供給する機器をPSE、電力を受ける機器をPDと呼びます。

大事なところなので、標語のようにして覚えておきましょう。

↑唐突に女性が出て来ました。なぜ?・・・記憶に残れば何でもOKです。そういうことにしておきましょう。ハイ(汗)。
ここで、一点注意事項があります。
どんな機器にでもPOEが出来るわけではありません。
電力供給を受けられない機器に電圧をかけると、破損や事故に繋がるおそれがあります。
事故を避けるため、PSEには、接続先の機器がPDであるかどうかを判定する機能を有しています。
PSEは、接続された機器に一定の電圧を加えて監視し、PDか否かの判定をします。
判定の結果、PDであると判明した場合にのみ電力を供給するシステムとなっています。
PoEの規格には、大きく分けて新、旧2種類あります。
- (旧)IEEE802.3af
- (新)IEEE802.3at
今後試験に出るとすれば、IEEE802.3atが標準として出題されます。
PoEの規格(IEEE802.3at)の中では、給電規格にType1とType2の2種類があります。
■Type1・・・直流44~57Vの範囲で、最大15.4Wの電力をPDに供給することができます。
このType1は、旧規格であるIEEE802.3afから引き継いだものです。
■Type2・・・直流50~57Vの範囲で、最大電流600ミリアンペア、最大電力30W以上をPDに供給することができます。
こちらは、新規格であるIEEE802.3atになってから出来た規格です。
Type1と比較すると、最大2倍程度の電力供給量となっております。
かなりパワーアップした規格となりましたので、別名PoE Plusと呼ばれることもあります。
なぜ、Type1とType2とでこんなにも差があるのかと言うと、
Type1はカテゴリ3以上のLANケーブルを対象とした規格であるのに対し、
Type2はカテゴリ5e以上のLANケーブルを対象としているためです。
さて、ここまでの説明の中で、本問の答えに繋がる記述がありました。
Type2は、直流50~57Vの範囲で、最大電流600ミリアンペアをPDに供給することができますので、600ミリアンペアが正解です。
ちなみに、これは余談ですが、600ミリアンペアという数字は丸暗記していなくても、電圧とワット数を覚えていれば解くことが出来ます。
Type2を、だいたい50V、30W程度と覚えておけば、オームの法則から電流値600ミリアンペアを導くことができます。
(解答)③
2-(エ)

本問は、平成29年春期に、選択肢Aの類似問題が出題されておりました。
選択肢Bに関しては、平成21年以降の総合種の問題からは出題が見当たりませんでした。
一般的なテキストでは太字で書かれている内容ですので、基本事項ではあります。
とは言え、初見の問題はドキッとしますよね。本試験で受験された方は頭を悩ませたのではないかと、お察しします。
A:記述内容に誤りがあります。
まず「隠れ端末問題」とは、障害物などの要因により電波障害が発生するために、端末同士がお互いの通信が十分に出来ないときに起こる問題です。

例えば、Aという端末とBという端末があり、AからBに情報を発信しようとする場合、AはBの送信状況を確認して、Bが待機状態であることを確認してから情報を発信します。
電波信号は微弱ですので、両者の送信タイミングが重なってしまうと、データが衝突し破損してしまうためです。
データの破損を避けるために、相手の通信状態を確認することが必要となります。
ここで「隠れ端末」が問題となります。
何らかの電波障害により、相手端末の状態を感知できないときがあります。
そのままでは相手の状態が分からないため、適切な送信のタイミングが分かりません。
このように相手端末が分からない状態にあることを「隠れ端末」と言います。
隠れ端末問題を回避するために使用されるのが、「RTS/CTS」制御方式です。
この方式では、端末間の中間者としてアクセスポイントが登場します。

端末同士が不感で「隠れ端末状態」であったとしても、アクセスポイントの電波は受信出来ます。
(そもそもアクセスポイントと繋がらなければ、無線の送受信が出来ません)
送信端末は最初に、データ送信の許可を求めるRTS(Request to Send)信号を、アクセスポイントへ送信します。
RTS信号を受信したアクセスポイントは、相手方端末が送信状態にあるかを確認します。
相手方端末が送信状態でなければ、データ送信を許可するCTS(Clear to Send)信号を、送信端末に返信します。
このCTS信号により、送信端末はデータの送信を開始します。
このようにして「隠れ端末問題」を克服し、データの破損を防ぐ、信頼性の高い通信を実現しています。
この点、本問の選択肢では、RTSとCTSが逆になって記述されていますので、誤りとなります。
B:正しい記述です。
総合種受験の方は、初見の選択肢であったかも知れません。
今後は同様の問題が繰り返し出題されると思いますので、受験をされる方はこの機会に覚えておきましょう。
(解答)②
2-(オ)

本問は、平成24年秋期にほぼ同じ問題が出題されておりました。
イーサネットの規格については、似た名称が多いため、整理して覚える必要があります。
試験では、
①WANかLANか
②伝送距離
③マルチモード/シングルモードの種別
④波長
について問われます。
沢山あるように思えますが、整理して見ると、それほどややこしくありません。
以下、今回の問題に必要なポイントに絞って整理のポイントをお伝え致します。
WAN用かLAN用か
⇒規格名の末尾に「W」がついたら、WAN用
まず最初のポイントとして、規格名の末尾を確認してください。
末尾に「W」がついていたら、それはWAN用です。
それ以外は、全てLAN用となります。
まずこれで、WAN用かLAN用か見分けることが出来ます。
本問では、WAN用と書いてあり、末尾にWがつく選択肢が10GBASEーLWしかありません。
この時点で、正解の選択肢が⑤だけとなります。
他にも、整理のポイントはいくつかありますが、本問とは論点がズレますので省略させていただきます。
詳細は、通信制を受講される際にご説明させていただきます。(←また、ステマ)
(解答)⑤
第3問
3-(ア)

本問は、総合種試験において初見の問題でした。
NT1は頻出事項ですが、過去問とは違う角度からの出題であったため、難しく感じられた受験生も多くおられたと思います。
結論から先に言うと、答えは②。「NT1はフレーム同期の機能を有している」です。
ここで、NT1とその他の端末がどのような関係性を持っているのか、確認をしておきましょう。

図中にある「R」「S」「T」は「参照点」を表しており、各端末が占める役割を表したものとなっています。
本問で問題になっている「NT1」は、図の一番右端に位置しています。
この図ではNT1の左側しか書いておりませんが、NT1の右側はどうなっているのでしょうか?
NT1の右側に位置するのは、ISDN端末網です。
つまり、NT1は電気通信事業者とユーザとを繋ぐ、境目のポイントに位置します。
ISDNでは、データの固まりを「フレーム」という形で送信します。
「フレーム」は、データの内容や端末の状況により、様々な形で送信されます。
そのままでは「フレーム」の内容が正しく伝達されない可能性があるため、フレームを整える「フレーム同期」が必要となります。
NT1はユーザから発信されるフレームを正しく読み取り、フレーム内容が有効に相手方へ伝わるよう、整えて送り出す「フレーム同期機能」を有しています。
他の選択肢も確認しておきましょう。
①:インターフェース変換の機能を有しており、Xシリーズ端末を接続できる。
これはTAが該当します。TAを設置すると、ISDNに対応していない端末(xシリーズ)でも接続できるようになります。
③&④:レイヤー1~3のプロトコルを処理しており、具体的な装置はPBXが相当する。
これはNT2が該当します。先ほど掲載した図中にはPABXと書いておりますが、PBXと同様のものと考えて頂いて結構です。
⑤:TTC標準では、加入者伝送方式はエコーキャンセラー方式を標準としている。
これはそもそも伝送方式に関する記述のような。。。機能のお話とはズレていますね。
エコーキャンセラー方式とは米国のISDNで使われている方式です。日本では、エコーキャンセラー方式ではなく、ピンポン伝送方式を採用しています。
(解答)②
3-(イ)

本問は、平成29年春期に出題されておりました。
誤りの記述は⑤です。
最大12回線ではなく、最大23回線または24回線が正しい記述です。
なぜ23と24の二種類の数字があるかと言うと、Dチャネル(信号チャネル)を物理的に同じ回線に乗せるか、別の回線に乗せるかで1回線分ズレが生じるためです。
Dチャネルを同じ回線に乗せると、Dチャネルで1回線使用するので、最大23回線。
Dチャネルを別の回線に乗せていれば、そのまま全て回線に使えるので最大24回線となります。
(解答)⑤
3-(ウ)

本問は、過去に出題履歴が見つかりませんでした。
いわゆる新問の類ではありますが、テキスト類には「起動・停止」手順と明記されていますし、文脈からも「起動・停止」が適当らしいことは判断がつきやすいかと思います。
深読みし過ぎて間違える場合もありますので、気をつけましょう。
(個人的には、「技術」というより「法規」に近い出題形式だなと思いました^^)
(解答)②
3ー(エ)

本問は、平成28年秋期に出題されておりました。
過去から繰り返し出題されている頻出問題です。
本問においては、A、Bどちらも正しい記述です。
ちなみに、確認形情報転送手順では、情報フレームの転送時に、誤り制御及びフロー制御が行われます。
また、確認形情報転送手順では、ポイント・ツー・ポイント(1対1通信)のみに適用が可能なものとなります。
そもそも、1対複数の通信では、全ての通信相手に対して、誤り制御やフロー制御を行うことは技術的に困難です。
そのため、ポイント・ツー・マルチポイントでは、非確認形情報転送手順に限定されています。
(解答)③
3ー(オ)

本問は、平成23年秋期に出題されておりました。
プロトコルとは、「通信のお約束ごと」を意味します。
ルールみたいなものですね。
プロトコルには、それぞれ名前があります。
プロトコル名が問われる問題はよく出てきますので、整理をしながら覚えていく必要があります。
通信にはたくさんのプロトコルが存在します。それら全てのプロトコル名を覚えることは、ムズカシイ。。。
しかし、過去問で問われたものに絞ると、数はぐっと減ります。
過去問に出てきたプロトコルだけで十分ですので、過去に出題されたプロトコルに関しては整理して覚えていきましょう。
(解答)⑤
第4問
4-(ア)

本問は、平成28年春期に出題されておりました。
符号化問題は例年出ておりますので、今後受験をされる方は、ここの選択肢に挙げられているものは全て判別できるようになる必要があります。
判別のポイントとしては、
①レベルが2値か3値か
②信号変化の条件は(0で反転か1で反転かなど)
③信号変化の仕方(一気に変化or段階的に変化など)
などがあります。
本問では、レベルが
①「高レベル」「0」「低レベル」の3値あること
②ビット値0で変化せず、ビット値1で変化し
③段階的に変化を行うことから
「MLT-3」が正解と分かります。
符号化問題は、数多く問題を解いて慣れていくのが一番です。
テキストや過去問集にあるものは全て解けるように、練習しておきましょう。
(解答)③
4-(イ)

本問は、平成29年春期に類似問題が出題されておりました。
Aは正しい記述です。
電気通信事業者からユーザ宅までの、一般的な回線構成を示しています。
Bの記述内容には誤りがあります。
光受動素子を用いて分岐する方式は、ADSではなく、PDS方式です。
これまた良く問われる問題でありますが、ポイントは、光受動素子の「受動」というキーワードにあります。
ここで、ADSとPDSの頭文字を見てみましょう。
ADSのAはActiveの略、つまり「能動」を意味します。
一方、PDSのPはPositiveの略、つまり「受動」を意味します。
光「受動」素子であるから、「PDS」だ!と御理解いただくと覚えやすいかも知れません。
覚え方のコツはさておき、ADSとPDSの違いは重要です。
ここで、簡単に表にまとめさせて頂きます。

大きな特徴の差としては、給電の有無があります。
ADSは、多重化装置を作動させるために、給電が必要となります。
一方、PDSは光受動素子を用いて分岐するために、給電が不要です。
給電の要、不要がキーポイントになる問題も多いので、おさえておきましょう。
(解答)①
4-(ウ)

本問は、平成27年春期に出題されておりました。
正しい選択肢は④、PMTUDです。
この問題自体がテキストのような内容になっていますので、これを機にPMTUDの機能を理解しておきましょう。
なお、PMTUDの結果、届けたいデータ量が転送可能なパケットの最大長を超えている場合、パケットを複数に分けて送信をします。
このことを「フラグメント」と言います。
こちらも合わせて覚えておきましょう。
(解答)④
4-(エ)

EoMPLSに関する類似問題は、平成29年秋他複数出題されておりますが、本問の選択肢は初登場です。
ここで、EoMPLSについて確認しておきましょう。
EoMPLSとは、Ethernet over MPLSの略です。
略語からも分かるように、Ethernet と MPLS、2つのファクターから出来た言葉です。
では、MPLSとは何でしょうか。
工事担任者試験は、横文字が大変多い試験です。
横文字の多さにウンザリしがちですので、出来るだけ簡単に理解をしておきましょう。
MPLSとは、一言で言うと「ラベル化」です。
長~いIPの代わりに、短いラベルを貼り付けて転送するよという技術です。
なぜそんなことをするかと言うと、ルーターの負荷の軽減、ひいてはパケット転送の高速化を図ったものです。
なが~~いIPをいちいち全部処理しなくても、短縮されたラベル情報を読み込んでポンポン送ることが出来ます。
ハガキの郵送を例にイメージしてみましょう。
ハガキの郵送を例にすると、IPにあたるのが住所、ラベルにあたるのが郵便番号と御理解ください。
ハガキを届ける際、ある程度の所までは、住所ではなく郵便番号だけで処理する方が早く処理できます。
もちろん、郵便番号だけでは個々の家庭まで配達出来ません。
そこで、郵便番号でその地域の管轄拠点まで運んだあとは、具体的な住所を確認して戸別配達をします。
郵便物を例にとると、郵便番号だけで送れる範囲と、それから先とに分けて考えることが出来ます。
同じように、MPLSでは、ラベルだけでやり取り出来るMPLS網というものがあります。
MPLS網の中では、ラベルの情報で転送をすることが出来ます。
MPLS網を構成する主な機器としては、MPLS網の入口と出口でラベルを付けたり外したりする「ラベルエッジルータ」と、網の中で転送を行う「ラベルスイッチルータ」があります。
EoMPLSとは、このMPLS技術をイーサネットでも使えるようにした技術のことを言います。
MPLSに、カプセル化したイーサネットフレームをくっつけて転送を行います。
いずれにせよ、MPLSを用いるので、転送の高速化が見込めます。
これらを踏まえて、選択肢を検証します。
A:誤りがあります。
そもそもMPLSにする目的は、ルータの負荷軽減、ひいては転送の高速化にあります。
MPLSにした結果、転送速度が遅くなったのでは意味がありません。
よって、誤りと判断できます。
B:正しい記述です。
MPLS網を構成する主な機器としては、MPLS網の入口と出口でラベルを付けたり外したりする「ラベルエッジルータ」と、網の中で転送を行う「ラベルスイッチルータ」があること、重ねがさねになりますが、重要なので覚えておきましょう。
(解答)②
4-(オ)

本問は、平成29年春期に類似問題が出題されておりました。
CLPフィールドというのは、Cell Loss Priorityと言う名が示すとおり、
Cell=セルを
Loss=破棄する
Priority=優先的に
セルの優先的な破棄を、実施するかを判定するものです。
ATM網が輻輳(混雑)状態になったときに、優先的に破棄するセルであるか否かを決めるものです。
CLPの値が1になっていれば、ONの意味となり、そのパケットは輻輳時に優先的に破棄されます。
逆に、CLPの値が0になっていると、OFFの意味となり、優先的に破棄されることは無くなります。
(解答)②
大問5
5-(ア)

本問は、平成27年春期に出題されておりました。
例年、大問5(ア)~(ウ)はトラヒック理論に関する問題です。
トラヒック理論は取っつきにくく、多くの受験生が苦手としています。
苦手とする理由の一つに、「言っていることが分かりにくい」ということが挙げられます。
西洋から来た理論を日本語に直訳した結果でしょうが、なんかいろんな所がむず痒くなってくる文章が多いです。
同じ感覚をどこかで感じた覚えがあるなぁと思ったら、CCNAの教科書でも同じような気持ちになったことがありました。
今はどうか分かりませんが、10年前のcisco社発行のCCNAの教科書は、日本語訳が吹っ飛んでいて、かなりパンチが効いたものでした。
教科書中に非常に難解な表現があり、「これはどういう意味だろう」と半日考えこんだことがありました。
今みたいにスマホが無い時代ですから、何でもすぐに調べるということが出来ない時代でした。
まるで哲学書を読み解くがごとく、「あぁでもない、こうでもない」「あぁなのか、こうなのか」と自問自答をし、若きウィリアム・テムのごとく悩み、悩み、悩みぬきました。
最終的に、その難解な表現が、ただの「誤植」であったことを知ったとき、
「おったまげ~~!」と言ったとか言わないとか。。。
当時のCCNAの教科書は、誤植かどうかも分からなくなるくらい、「ぶっとびーー」な表現が多かったものです。
チックショー。
ダンカン、バカヤロウ!
あぁ、私は一体何の話をしているのでしょう?
ココはどこ?
ワタシはだあれ?
・・・
ということで、「トラヒック理論」に戻ります!
えぇっと、どこまで話をしていたかと言うと、「トラヒック理論」を苦手な受験生が多いというお話でした。
そう、苦手な受験生が多いのですが、実は「トラヒック理論」恐れるに足りません。
何故かと言うと、「トラヒック理論」は理論としてほぼ完成しており、これから先、新問が出る可能性が極めて低いからです。
この点、他の単元とは大きく異なります。
「セキュリティ」の単元のように、新しい用語や新しい技術が出てくるのではなく、決まった用語と決まった技術的解釈が出て来ます。
過去問だけしっかりとやっておけば大丈夫です。
もっと言うと、過去問からしか出ません!
過去問を、10年分程やっておけば大丈夫です。
さて、余計な話が長くなってしまったので、解説に戻ります(←はよ戻れ)。
本問では、「ランダム呼」が取り上げられています。
「ランダム呼」とは、「発生の仕方が互いに独立で他の呼の発生とは何の関連性もないような呼」を言います。
要は、その名の通り「ランダム」な「呼」という訳です。
ランダム呼は、ポアソン分布という確率分布に従い発生すると言われています。
そして、ランダム呼は次の3つの条件を満たすものとされています(ここから超重要です!今までのことは全て忘れてください)
・定常性がある:対象とする時間中の呼の生起確率は一定である。
➡呼が発生する確率は一定だと言っています。CR海物語みたいに、急に確変、フィーバー!ということは無いよと言っています。魚群は出ません。
・残留効果がない:それぞれの呼の生起は互いに独立であり、どの時点でも、ある呼が生起する確率はそれ以前に生起した呼の数とは無関係である。
➡前の呼の影響は受けないよということです。ルーレットで、赤が続けて2回出たから、次の3回目は赤が出ないということにはならないように、前の結果は影響しないということです。有馬記念とは違います。
・希少性がある:十分に短い時間をとれば、その間に2つ以上の呼が生起する確率は無視できるほど小さい。
➡日本語が分かりにくいのですが、「十分に短い時間をとれば」とあるのは「十分に短い時間で観察すると」という意味で使われています。つまり、瞬間的に、連続して呼が発生するようなことはまずないから、無視して良いよということです。いい例えが思い浮かびません。あぁ、どうしよう。
この3点(「定常性がある」「残留効果がない」「希少性がある」)、とてもとても重要になりますので、確実に覚えておくようにしましょう。
本問においては、Aが「希少性」についての記述、Bが「定常性と残留効果」についての記述となっております。
Bの内容には誤りがありますので、Aのみ正しいとなります。
(解答)①
5-(イ)

本問は、平成28年春期に出題されておりました。
はい、これも暗記問題です。
昔からよく出ていて、出ることが決まっている公式の一つです。
ただの暗記ですよ~で済ませても良いのですが、せっかくなので公式をちょっと分解して考えてみましょう。
まず「呼損率」とは何かと言うと、「加わった呼」のうち、繋がらなかった呼=呼損が発生する確率を意味します。
加わった呼が基準になりますので、分母には「加わった呼」が入ります(本問ではa)。
次に、どれだけ繋がらなかったか、つまり呼損がどれくらいかを見るわけですが、問題文には呼損に関する直接の記述がありません。
あるのは、「加わった呼」「出回線数」「出線能率」の3点です。
これらを用いて、呼損を表す必要があります。
呼損とは、 全部の呼から繋がった呼を引いて求めることができます。
例えば、呼数が10呼あって、そのうち7呼繋がった。呼損は?と言われたら、
10ー7=3 と計算するように、全部の呼数ー有効呼数で呼損を求めることが出来ます。
全部の呼数は「加わった呼」で表すことができ、有効呼数は「出回線数×出線能率」で表すことができます。
よって、分子はaーN×η で表すことが出来るわけです。
これによって、正解の公式を導き出すことが出来ます。
もう一度まとめて言うと、
呼損率を表す式なので、本当は 呼損/加わった呼 でシンプルに表すことが出来ます。
しかし、呼損についての直接的な記述が無いので、他の要素から呼損を導くことになります。
このように公式を御理解いただくと、ただの丸暗記よりも知識の定着率が変わってきます。
何よりも、公式をド忘れしてしまった時に、現場思考で答えを導くことが出来るようになります。
(解答)④
5-(ウ)

本問は、平成24年春期に出題されておりました。
呼量を求める問題です。
呼量は次の式で求められます。
呼量=呼数 × 平均回線保留時間 ÷ 調査時間
超重要式になるので、覚えておきましょう。
さて、この公式に当てはめるときに注意点があります。
それは、時間の単位を揃えるということです。
公式中に、「平均回線保留時間」と「調査時間」の2種類の時間が出てきます。
この2つの時間の単位(分とか秒)は揃えてあげる必要があります。
どちらでも揃えやすい方で結構です。
本問では、秒の方が揃えやすいので、秒で揃えておきます。
呼量=呼数 × 平均回線保留時間 ÷ 調査時間 より、
=180×160+210×120 ÷ 3600
=54000 ÷ 3600
=15
よって、呼量=15アーランとなります。
(解答)②
5-(エ)

本問は、平成28年春期に出題されておりました。
AもBも正しい記述です。
ちなみに、平成28年の問題では、選択肢Aの記述が「IPアドレスからMACアドレス」と逆の記述がされ、誤りとなっておりました。
過去問を学習するときに、誤りの選択肢を見つけたら「どこが誤りか」までを探求する学習姿勢が大切です。
しかし、実際にそこまでしようとすると、テキストを読み込んだり、ネットで情報を探したり、大変な時間がかかります。
お仕事をしながら、なかなかそこまでやり込むのは大変なことです。
そこで、通信制の出番です。
まなびやでは通信制を実施しており、通信制の生徒の方は自由にご質問いただける環境となっております。
分からないことは、ご自身で調べる代わりに、私が調べてご回答致します。
これにより、時間を節約でき、効率的な学習をして頂けるものと思います。
どさくさに紛れてステマさせて頂きました!(←ドヤ顔)
(解答)③
5ー(オ)

本問は、平成29年春期に出題されておりました。
正しい選択肢は②です。
誤りの選択肢も確認しておきましょう。
①:本内容はL2スイッチではなく、L3スイッチの説明です。
L2スイッチはデータリンク層で動作し、異なるネットワーク間を接続する機能は持ちません。
ネットワーク層とくれば、レイヤー3と導けるようにしておくことも重要です。
③:IPアドレスとMACアドレスの記述が逆になっています。
レイヤ2=データリンク層で主に使用されるのがMACアドレス
レイヤ3=ネットワーク層で主に使用されるのがIPアドレス です。
④:ブリッジは、MACアドレスに基づいて処理を行います。
⑤:リピータハブは、通信業界では通称「バカハブ」と呼ばれることがあります。
「バカ」とは、なんだか不名誉な感じですが、信号をそのまま全ポートに送り出すことから名付けられました。
「単純だなぁ」➡「バカだなぁ」となったようです。
失礼しちゃうわね。
ということで、バカハブ、あっ失礼しました、リピーターハブは宛先を問わず信号を送り出すので、レイヤ1物理層で動作するものとなります。
(解答)②
大問6
6-(ア)

本問は、平成29年春期に出題されておりました。
全く同じ問題でしたので、記憶に残っていた受験生にとってはサービス問題であったかと思います。
逆に初見の受験生にとっては、頭を悩ませる問題となったでしょう。
正解は、Bのみ正しく、Aは誤りです。
Aについて、「.com」や「.exe」で表示されるコンピュータウイルスは、「ファイル感染型」ウイルスと言われます。
ウイルス感染したファイルを実行することにより、影響を受けるため、そのように呼ばれます。
(解答)②
6-(イ)

本問は、平成27年春期に出題されておりました。
正解は「ディレクトリ」サービスです。
ディレクトリサービスに関する説明は、設問中でなされているので、特に改めて付け足すことは御座いません。
ここでは、「シングルサインオン」について、少しご説明させて頂きたいと思います。
「シングル・サインオン(Single Sign-On)」とは、1回の認証手続きで、複数のOSやアプリケーションなどにアクセスできることを言います。
では、なぜシングル・サインオンが必要なのでしょうか?
現代ではシステムが複雑になり、アプリケーションの種類もどんどん増えています。
それぞれに認証を要求すると、認証手続きの回数が増えて、ユーザーの手間が増えていきます。
また、IDやパスワードの数が増えてくると、そのひとつひとつを覚えておくのがだんだんと難しくなってきます。
高いセキュリティレベルを必要とするアプリケーションでは、厳格なパスワード規則が設定されており、場合によっては定期的にパスワードを変更しなくてはならない、ということもあるでしょう。
IDやパスワードの管理が複雑になると、ユーザーは覚えきることが出来ません。
その結果、やむを得ず、IDやパスワードを手帳やメモなどに書き留めておくことになります。
しかし、セキュリティ確保の観点からは、パスワードのメモ化はあまり好ましくありません。
メモを紛失したり、盗み読みされたりしたときに、全てのセキュリティの壁を突破されてしまう怖れがあるからです。
IDやパスワードを厳格に管理することは重要ですが、必要以上にユーザーの負担を重くすると、かえって逆効果になってしまう場合があるのです。
このような悩みを解決するには、ユーザーに過度の負担を掛けないようにしながらも、十分な安全性を持つ認証を行うことが必要となります。
その仕組みが「シングル・サインオン」です。
シングル・サインオンによって、ユーザーは複数のID・パスワードを覚える負担から解放されます。
パスワードを1つ覚えておくだけで、あらゆるアプリケーションの利用が解除される訳ですから、厳格なパスワード管理も現実的なものとなり、高いセキュリティを実現することが可能になります。
また、システム管理者やアプリケーションの開発者にとっても、認証情報の管理を一元化することによって、認証情報の業務管理における負担が大幅に軽減されると言われています。
最後に、シングル・サインオンのポイントを3点にまとめさせて頂きます。
- 利用者の負担の軽減
- より安全な認証機能の実現
- システム管理者やアプリケーション開発者の負担の軽減
(解答)④
6ー(ウ)

本問は初出問題です。
選択肢の中で、遠隔操作の機能を持つプロトコルは「rlogin」「telnet」「SSH」の3点です。
rloginとtelnetはどちらも遠隔操作の機能を持ちますが、いずれも暗合化されません。
暗合化通信されないため、万が一クラッカに狙われれば、容易にIDとパスワードを盗まれてしまいます。
遠隔機能を持ち、暗合化通信にも対応しているのは「SSH」という方式です。
現在では、安全性の観点からtelnetなどはあまり使われず、SSHが主流となっています。
(解答)⑤
6-(エ)

本問は、平成24年秋期に出題されておりました。
正しい選択肢は、③です。
SQLインジェクションは非常に危険な攻撃方法で、攻撃手段のトップ10にも入る厄介な攻撃方法です。
SQLインジェクションはデータベースを改ざんし、個人情報などを不正に入手する方法です。
SQLインジェクションのイメージは次の通りです。

SQLインジェクションという用語は、時代と共にその意味が変容してきました。
元々SQLインジェクションという言葉は、SQL文を悪用したデータベースの改ざんを意味するものでした。
しかし、現在では改ざんにとどまらず、マルウェアによる攻撃まで含めた意味で使われることが多くなっています。
データベース改ざん時にマルウェアを仕込むことにより、何も知らずにアクセスしたユーザにウィルス攻撃を行う、二次被害が多数起こっています。
非常に危険なセキュリティ攻撃ですので、今後も試験には出題される確率が高いものと思われます。
誤りの選択肢について確認しておきましょう。
①&②:セッションハイジャックの説明です。
④:クロスサイトスクリプティングの説明です。
(解答)③
6-(オ)

本問は、初出の問題でした。
正解から先に言うと、④が誤りです。
題文の先頭にもある通り、2014年に更新された規定ですので、過去問がそれほどありません。
JIS Q 27001:2014について詳しく知りたい方のために、この規定が公開されているサイトのリンクをご紹介させていただきます。
http://kikakurui.com/q/Q27001-2014-01.html
この中のA.12.1.4に正しい記述があります。
正しくは、
開発環境,試験環境及び運用環境は,運用環境への認可されていないア
クセス又は変更によるリスクを低減するために,分離しなければならない。
となります。
知識があれば難なく解けるわけですが、まさかJISの文言を全て覚えるわけにも行きません。
ここでは、仮に知識がなかったとして、現場で正解を導く方法を考えてみたいと思います。
正解に至る確たる知識が無い場合、正解を導き出す方法は「消去法」、これにつきます。
以下、知識が無い前提で各選択肢を順に見ていきます。
①:操作手順を文書化し、全ての利用者に対して利用可能にする。特に問題は無さそうな文言です。このような場合は、いったん保留をして先に進みます。ちなみに、私がかつて所属していた会社でも、ISOとかJIS関連の文書が、会社の書庫に山ほどおいてあり、邪魔でした。このペーパーレス化の時代に、なにをこんなに印刷すんねんと、心の中で毒づいておりました。邪魔やないかー。毒づくときは関西弁です。ほんまほんま。かくいう私も、過去問は全て紙に印刷して保管しております。なんでやねん。
②:情報セキュリティにおける~変更は、管理しなければならない。うん。管理しなければならないですよね。そうですね。うん。ということで、いったん保留をして先に進みます。管理しなくて良い訳ありませんもんね。うん。なんか変更したけど、よく分かんなくてね。うん。いつ変えたか記録はありませんよ。変更の記録とか無いですから。では困りそうですね。うん。最近国会で似た話を聞いたような聞かないような。まぁ、そんなことは関係ないですね。うん。(←これ嫌い)
③:要求されたシステム性能を満たすことを確実にするために~予測しなければならない。これも正しそうですね。性能を満たすことが確実に予測されないと困ります。これを見て、なんだかグルーポンのおせち事件を思い出してしまいました。30代以上の方しか伝わらないと思いますが、かつてグルーポンというところで、1万円で夢のおせちが!⇒⇒⇒ヘコーーー!という事件(?)がありました。あれは予想以上に注文が殺到して、食材の手配などが間に合わなかったことが原因だと聞いたことがあります。つまり、どんなに良いシステム構想を築いても、実現予測が立たないようでは、「絵にかいた餅」になるよ、ということですね、おせちだけに。(どや。←無視)
④:開発設備~認可されていないアクセス又は変更によるリスクを低減するために、統合しなければならない。ここで違和感が生じます。環境的に統合した方がリスクは低減できるのでしょうか。分離した方が安全ではないでしょうか。仮に、「認可されていないアクセス」を「インフルエンザ」に例えてみましょう。インフルエンザになった人と、同じ部屋にいる方が安全でしょうか、別の部屋にいる方が安全でしょうか。当然、別々の方が安全だとなるでしょう。情報管理にも同じことが言えて、全てを一極集中型にするのは危険です。よって統合は間違いなのでは、と考えて正解を導くことが可能となります。
と、まあ色々と例えを出してご説明しようと考えましたが、どれもこれも的を得ていないことに、我ながら驚きを禁じ得ません。
どうも私には、ギャグセンスが無い様です。
ざんねん。
気を取り直して、先に進みましょう。
(解答)④
大問7
7-(ア)

本問は、初出の問題です。
大問7は、施工面など実務的な内容を問われることが多い中、技術理論に近い出題がされ、驚いた受験生も多かったのではないかと推察します。
電気通信主任技術者試験では、位相同期の種類まで聞かれることが多々ありますが、工事担任者試験ではあまり見たことがありません。
このように、初見の問題が出て知識が無いときは、「素直に考える」ことが基本戦略となります。
工事担任者に限っては、初めて出す問題で、引っ掛けはまずありません。
問題文全体に、ヒントが隠れていると思って解きましょう。
本問においては、「(ア)を合わせる位相同期とビット位置を合わせる位相同期がある」と書かれてあり、選択肢に~位置となっているものが3つあります。
この場合、「素直に考えて」みると、~位置という記述が重なる、②、④、⑤のどれかが正解だなと考えます。
初出問題に限っていえば、細かいところで引っ掛けようとすることはまず無いからです。
②、④、⑤と絞れば、あとは「フレーム位置」を選べると思いますが、これも前提となる知識が無ければ難しかったかも知れません。
せっかくなので、ここで同期技術の概要をサラッと確認させて頂きます。
デジタル交換における同期とは、ビットやフレームのタイミングを揃えることを言います。
同期によって、ビットまたはフレームを揃え、信号を識別することができます。
同期の対象が、ビットかフレームかによって、ビット同期技術とフレーム同期技術に分類されます。
以下、ご参考までに、ビット同期技術には次の方式があります。
・網同期
・スタッフ同期
フレーム同期技術には、次の方式があります。
・調歩同期
・キャラクタ同期
・フラグ同期
今の段階で覚えて頂く必要は無いかと思いますが、今後の試験の変容によっては、出題の可能性もあるかと思いますので、ご参考までに上げさせていただきました。
(解答)④
7-(イ)

7-(ウ)

7-(エ)

本問は、平成26年春期に出題されておりました。
Aが間違い、Bのみ正しい記述です。
PEシースケーブルは、PVCケーブルと比較して、次の特徴があります。
- ハロゲン系ガスが発生しない
- 発煙量が低い
- 腐食性ガスが発生しない
など、優れた特性を持ちます。
(解答)②
7-(オ)

本問は、選択肢Aが初出、選択肢Bは平成25年春期に類似問題が出題されておりました。
正解は①の、「Aのみ正しい」です。
Aは初出でしたので、難しく感じられた方も多かったかと思われます。
これは少し受験テクニック的なお話になりますが、初出の正誤問題の選択肢は「正しい」ことが多いです。
初見では、引っかけの選択肢を出しにくい、という事もあるのかも知れません。
試験本番で見たことがない選択肢が出た場合、「正しい」と仮定して進められることをお勧め致します。
Bは誤りです。ISDN端末は4線式で接続されます。2線式で接続されるのは、アナログ回線です。
(解答)①
大問8
8-(ア)

本問は、平成21年秋期に出題されておりました。
正解は25メ-トルです。
ポイント・ツー・ポイント配線に限り、延長接続コードは最長25メートルまで伸ばすことが出来ます。
ただし、この場合でも配線とコードの総合減衰量は6dBを超えてはならないとの規定もあります。
このような規定がある理由は、通信品質を保つためです。
配線距離が長いほど、エネルギーの減衰量は大きくなります。
そして、エネルギーの減衰量が大きいほど、通信品質も低下する怖れがあります。
一定の通信品質を保つために、配線距離の上限が規定されている訳です。
配線距離に関して、色々と細かい規定がありますが、いずれも通信品質を保つために、通信のプロが細かいところまで考え抜いて計算されたものです。
どうせ覚えないといけないのならば、「こんな細かいことまで覚えさせやがって!」とイライラ怒りながら覚えるよりも、「うわっ、こんな細かいことまで決めてくれてる。ここまでして、私たちの通信品質を保ってくれてるんだ、すごい!」と感動して覚える方が良いと思います。
大問8では、コード、ケーブル類の長さを問われる問題がよく出題されます。
これは、通信品質を保つために大切なことを意識して覚えていますか?という試験委員からの問いかけを意味します。
過去問演習を繰り返しながら、大切な数字の規定を一つ一つ身につけていきましょう。
(解答)④
8-(イ)

本問は、平成23年秋期に出題されておりました。
問題文にあるISO8877に準拠した8端子のモジュラジャックとは、いわゆるRJ-45コネクタのことを言います。
8端子あり、使用される端子番号とその役割が決まっています。
送信と受信に使われる端子番号は、3番~6番と決まっていますので、Aの記述は正しい内容となります。
RJー45コネクタでは、3番~6番を送受信として使用し、残りの1番、2番、7番、8番は受電、給電や空きであったりします。
これだけで考えるとBは誤りとしてしまいがちですが、違います。
ポイントは「ファントム給電」にあります。
「ファントム給電」とは、データ信号に電力を重畳して給電する方式です。
つまり、ファントム給電で使用している端子番号は、信号線と同じものとなります。
信号線として使用しているのは、3番~6番ですので、Bは正しい記述です。
(解答)③
8ー(ウ)

本問は、平成27年春に類似問題が出題されておりました。
ただし、過去に出たのは「短距離受動バス配線」でしたので、ほぼ新問と言ってもよいかと思います。
延長受動バス配線工事における配線長は、ポイントが3点あります。
問題を解くうえでは、赤字にしたところが重要です。
「~mまで」という知識があれば、問題は解けます。
先ほど上げた3つのポイントのうち、本問では1.と2.の知識を使って問題を解きます。
まず1.より、線路の長さは1000mまでとなります。
よって、図3と図4は間違いと分かります。
つぎに2.より、TEの接続は50mまでとなります。
よって、図1は間違いと判断できます。
結果、条件を満たす配線は図2であると導くことが出来ます。
(解答)②
8-(エ)

本問は、平成28年春期に出題されておりました。
金属ダクトによる施設については、「電気設備の技術基準の解釈」第162条第1項第二号に規定があります。
ダクトに収める電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は、ダクトの内部断面積の20%以下である
こと。ただし、電光サイン装置、出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路、遠方
操作回路、遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は、50%
以下とすることができる。
よって、20%が正解となります。
本規定に関しては、「50%以下」の方が出題されたこともありましたので、こちらも覚えておきましょう。
該当する規定に関して、毎回ネットで検索するのが面倒だという方は、書籍を持っておいても良いかも知れません。
試験勉強のためだけに持つことをオススメはしませんが、現場実務にあたっておられる方には、1冊あると意外と便利です。
(解答)②
8-(オ)

大問9
9ー(ア)

本問は、平成28年に類似問題が出題されておりました。
過去問との違いは、JIS X 5150が改訂されていることです。
JIS X 5150:2016は、実に12年ぶりに改訂された規定となります。
改訂により、光ファイバー配線に関しては、コネクター部分における光の反射率の測定も現場試験の項目として追加されています。
他、改訂に関する内容については、「電気と工事」2016年11月号内でも取り上げられています。
情報配線のJIS規格としてX 5150「構内情報配線システム」があり、情報配線に関する製造・設計・施工・試験に関する技術について記述されている。2016年2月に改正版が発行され、新規格の登場により、情報配線の技術が向上し、新しい技術が採用されやすくなると考えられる。ここでは、改正された内容とそれを理解するために、必要な周辺の技術について解説を行う。~電気と工事 2016年11月号より引用~
いずれにしても、本問では改訂の内容に関わらず、解くことが出来る問題でした。
JIS x 5150:2016 では、次のように規定されています。
5.7.6 分岐点
ワークエリア内で通信アウトレット(TO)の移動の柔軟性が要求されるオープンオフィス環境では,水平配線のフロア配線盤と通信アウトレットとの間に分岐点を設置するとよい。
一つのフロア配線盤(FD)と他のどの通信アウトレット(TO)との間においても,一つの分岐点が許される。
分岐点は,受動的な接続器具だけで構成されなければならず,クロスコネクト接続として使ってはならない。
分岐点が使われる場所は,次の追加要件を満足しなければならない。
a)分岐点は,各ワークエリアのグループに少なくとも一つ配置されなければならない。
b)分岐点は,最大で 12 までのワークエリアに対応するように制限されるのが望ましい。
c)分岐点は,アクセスしやすい場所に配置するのが望ましい。
d)分岐点は,管理システムの一部でなければならない。
文字色を変えたところが、本問に関係する箇所となっております。
JIS X 5150の規定は膨大にありますが、試験に出るところは限られます。
試験に出た範囲で学習を進めていけば大丈夫です。
(解答)④
9ー(イ)

本問は、平成29年秋に類似問題が出題されておりました。
OITDA/TP 11/BW:2012について、該当箇所を抜き出しておきます。
b) 交差接続
交差接続は,ケーブルとケーブル又はケーブルとコードなどをジャンパコードで自由に選択できる接続で,需要の変動,支障移転,移動などによる心線間の切替えに容易に対応できるように,ケーブル間をジャンパコードで接続する形態をとる。
配線盤内でケーブルは光コネクタで終端されており,光コネクタダプタとジャンパコードを介して自由に心線接続を選択変更できる。図 C.3 にそのモデル図を示す。

OITDA/TP 11/BW:2012も膨大に量があるので、試験に出た範囲で学習をするようにしておきましょう。
(解答)④
9-(ウ)

本問は、平成29年秋に類似問題が出題されておりました。
ケーブル長に関する問題は、頻出事項となっております。
解くためには、水平リンク長の公式を覚えておく必要があります。

試験に解くために必要なものなので、暗記をするのは直前期で大丈夫です。
普段の学習では、見ながら解けるようになればOKとしておきましょう。
本問では、インターコネクトーTOで、クラスDと指定されていますので、
H=109-FX
が適用されます。
FとXはそれぞれ、問題文の条件から適する数値を当てはめる必要があります。
Fはコード類の長さの総和を表しているので、本問では20を当てはめます。
次に、Xは挿入損失の比を表すもので、特段の事情が無ければ1となります。本問では、50パーセント増となるので、1.5と当てはめます。
よって、H=109-20×1.5
=109ー30
=79
(解答)③
9-(エ)

本問は、平成28年秋期に出題されておりました。
初見では、「何のこっちゃ、分からへんわ~(関西弁)」となると思いますので、過去問の取り組みが必要です。
この問題は、過去数回出題されている頻出問題です。
JIS X 5150:2016の、本問における該当箇所を抜き出しておきます。
反射減衰量の要求事項は,クラス C,D,E,EA,F 及び FAにだけ適用する。
チャネルの各対の反射減衰量(RL)は,表 2 での等式から導かれる要求値を満たさなければならない。
反射減衰量の要求値は,配線の両端で満たさなければならない。
挿入損失(IL)が 3.0 dB を下回る周波数における反射減衰量(RL)の値は,参考とする。
必要な場合は,反射減衰量(RL)は,IEC 61935-1 に従って測定しなければならない。
100 Ω 終端は,チャネルの遠端で試験中の配線要素に接続されなければならない。
よって、正解の選択肢は「反射減衰量」となります。
これで終わりでも良いのですが、せっかくですので、蛇足を。
「損入損失」と「反射減衰量」について、少しご説明させていただきます。
配線をコネクタなどで接続するときに、様々な要因により、エネルギーの損失が生じます。
このときの損失を「挿入損失」と言います。
挿入損失には様々な要因がありますが、大きなファクターとして「反射」があります。
「反射」とは、インピーダンスの不整合などにより、エネルギーが進行せずに戻ってくることを意味します。
この反射によって起こるエネルギーの減衰量を「反射減衰量」として表します。

挿入損失の中に反射減衰量は含まれています。
挿入損失が3.0dBを下回るような状況では、損失自体がそれほど大きいものでは無いため、反射減衰量は参考値程度の扱いでよいというのが、この規定の趣旨と考えられます。
以上、蛇足でした。

(解答)⑤
9-(オ)

本問は、平成28年秋に類似問題が出題されておりました。
測定波形に関する問題は頻出です。
ただし、問われ方が年々変化しておりますので、選択肢で答えを覚えるのではなく、図の正しい理解と合わせて覚えておきましょう。

波が変化する箇所で記号がつけられ、測定区間を問われる問題が、よく見られます。
OTDR法では、測定する光ファイバの入力点に、ダミーとなる光ファイバをコネクタなどで接続します。
そのため、グラフの左上にダミー光ファイバが出てきています。
ダミー光ファイバを接続する理由は、OTDRでは出だしの数mは測定不能区間(デッドゾーン)となるためです。
(この点、最近では測定器の性能向上により、ダミーを必要としないことも多くなってきたようですが、ここでは割愛致します)
ダミーをかました後は、実際に測定する被測定光ファイバとの接続点(A)が出てきます。
一番最初の揺らいでいる部分(フレネル反射部分と言います)は、OTDR測定計器とダミー光ファイバコネクタの接続点(B)です。
その次は、被測定光ファイバの入力端(C)となります。
以上、ここまで(A~C)がダミー光ファイバの入力端から、被測定光ファイバの入力端までとなります。
その後、しばらくまっすぐなグラフが続いた後、少しだけ揺れている部分があります。ここは、光ファイバ同士の接続点(D)です。
そして、最後に被測定光ファイバの終端(E)となります。
測定器と光ファイバの接続をイメージして頂ければ、自ずとどの点が選択肢と結びつくか分かるようになってきます。
(解答)③
大問10
10-(ア)

本問は、平成平成29年春期に出題されておりました。
Aは正しい記述です。
Bには誤りがあります。
この点につきまして、JIS C 6823:2010の該当箇所を示させて頂きます。
7.1概要損失試験として,次の四つの方法を示す。
方法 A:カットバック法−
方法 B:挿入損失法
方法 C:OTDR 法
方法 D:損失波長モデル
方法 A∼方法 C は,次に示すすべての分類の光ファイバの損失試験に適用する。− マルチモード光ファイバ− シングルモード光ファイバ
方法C は後方散乱光の測定であり,位置,損失及び不連続点の測定も可能となる。
方法 D はシングルモード光ファイバだけに適用する。
つまり、4つの測定方法のうち、シングルモードだけに適用されるのは「損失波長モデル」ですので、記述内容は誤りとなります。
(解答)①
10ー(イ)

本問は、平成28年春期に類似問題が出題されておりました。
Aは誤りがあります。
誤配列に関する正しい用語は、リバースペア、クロスペア、スプリットペアです。
誤配列に関する図を掲載させていただきます。

なお、ショートリンクやパーマネントリンクは、誤配列の用語では無いので間違いです。
ショートリンクは、接続コードが短いときに発生する不具合で、伝送損失が過剰に大きくなることを指します。
はっきりした原因は分かっておらず、コネクタとの相性等、複合的な要因があると言われています。
長さを一定以上伸ばすと改善することから、短さ(ショート)に起因して起こるということで、「ショートリンク」と言われます。
パーマネントリンクは、パーマネント(恒久的な)リンク(接続)ということで、常設的に設置されるLAN伝送路のことを指します。
Bは正しい記述です。
(解答)②
10ー(ウ)

職場の安全活動に関する出題です。
例年、この論点は出題されており、新しい選択肢で構成されるのが特徴的です。
特に細かな知識が要求される訳ではなく、一般的な安全管理のテキストに書かれている内容となっています。
管理職に就かれている方にとっては、常識的な内容と捉えられることが多いでしょう。
ただし、引っ掛けも多く、ミスリードを誘う作りとなっているので、注意が必要です。
本問において、正解となる誤りの選択肢は②です。
②はブレインストーミングに関する記述です。
ブレインストーミング(通称ブレスト)は、次のような特徴があります。

図に示した通り、ブレインストーミングに関する4つのルールはしっかりと覚えておきましょう。
- 絶対に批判しない
- 自由な意見
- 質より量
- アイデアを発展させる
この点、問題文中では「積極的に批判しあう」「アイデア数は議論が発展しないように出来るだけ絞り込む」とあります。
これでは、ブレインストーミングの良さが全く発揮できません。
よって、間違いであると判断できます。
(解答)②
10-(エ)

本問は、平成26年秋期に類似問題が出題されておりました。
シューハート管理図に関する問題です。
シューハート管理図とは、工程に異常が無いかを判断するために用いられる管理手法です。
シューハート管理図では、正常状態から得られた母平均と母分散をもとに、現在の状態に異常が無いかを考えます。
この時、管理図の中心線をCL(中心線)、超えてはいけない上の限界線をUCL(上側管理限界線)、下の限界線をLCL(下側管理限界線)と呼びます。
管理限界線には、3シグマ法と呼ばれるものを用いることが一般的です。
だいたい、0.3%の確率で不良品が発生するところを管理限界線としています。
JIS Z 9020-2:2016には、ハーシュート管理図に関して規定されています。
詳しく知りたい方には、JISが公開されているサイトのリンクを記載致しますので、ご参考くださいませ。
http://kikakurui.com/z9/Z9020-2-2016-01.html
ただし、予備知識なく読んでも、何のこっちゃ分かりません。少なくともワタシにはカイドクフノーでした。あっ、ニホンゴまで分からなくナッテキマシタ。
ゴホン!(咳ばらい的なアレ)
JISには数多く記述されていますが、試験に出るルールを抜き出すと、およそ次の8点に集約が可能です。
- ルール1:1点が領域Aを超えている
- ルール2:9点が中心線に対して同じ側にある
- ルール3:6点が増加または減少している
- ルール4:14の点が交互に増減している
- ルール5:連続する3点中、2点が領域Aまたはそれを超えた領域にある
- ルール6:連続する5点中、4点が領域Bまたはそれを超えた領域にある
- ルール7:連続する15点が領域Cに存在する
- ルール8:連続する8点が領域Cを超えた領域にある
だいぶ絞り込んでも、まだ8点もある!
と、ゼツボー的な気持ちになりそうですが、最低限、ルール3を覚えておくと良いデス。
あっ、またニホンゴがくずれてきた。
どうも、ゲシュタルト崩壊をシテキタヨウデス。
あと、一問、ナントカ書き終えたいです。
デハ、次に進みます。
ゲフン。
(解答)③
10-(オ)

本問は、平成25年秋期に類似問題が出題されておりました。
アローダイアグラム自体は、毎回出題されています。
新問が多い工事担任者試験において、出ることがほぼ確実なアローダイアグラムをマスターしておくと、合格に大きく近づくことが出来ます。
出題内容のパターンがいくつかありますので、出来るだけ多くの過去問に触れておくのがよいでしょう。
本問においては、「クリティカルパス」という用語に要注意です。
クリティカルという語感から、つい「最短経路」を選びがちです。
実際は逆です。一番長くかかる経路を選んでください。
イメージとしては、全体工期と等しい経路=クリティカルパス
ということになります。
では、本問においてクリティカルパスの所要日数はいつくでしょうか?
もう一度問題を見て見ましょう。

クリティカルパスとは、一番時間がかかる経路のことでした。
図中で一番時間のかかる経路は、①⇒②⇒⑤⇒⑧⇒⑨
5日+5日+6日+4日=20日
となります。
次に、作業Eが含まれる経路を確認します。
作業Eが含まれる経路は、①⇒③⇒⑦⇒⑧⇒⑨の経路のみです。
このときの日数は、5日+3日+3日+4日=15日 です。
クリティカルパスが20日ですから、許容される遅れは5日となります。
(解答)⑤
以上で、平成30年春期【技術】の過去問解説が終わりました!

気がつけば、解説の文字だけで3万文字を超えてしまいました。
単独記事としては、事故新記録、いえ自己新記録です。
文字だけではなく、今回のために作った図表も多くあります。
このために、この2週間ほどほぼ家に帰れず、イスと机で寝る日々が続いていました。
しかし、苦労した甲斐があり、無事書き上げる事が出来ました(涙)。
これからも、新たな記事やオリジナル資料をドンドン出して行きたいと思います。
リクエストなどありましたら、LINE@などでも受け付けておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。
以上、最後までお読みいただき、本当に有難うございました!
最後に、『ダッ・フン・ダ~』で締めたいと思います(なぜ?)。
いきまーす!!


大問9-オは回答3ではないでしょうか?
洋食様
コメント頂き、誠に有難う御座います!
ご指摘の通り、答え番号の記載ミスをしておりました><
確認の上、記事を修正させて頂きました。
洋食様のおかげで気付きました。有難う御座います(^^)