平成30年秋 基礎1-2について解説、出題分析をしていきます。
問題

解法および公式
本問のように、抵抗(R)、コイル(L)、コンデンサ(c)が直列に接続された回路を、RLC直列回路と言います。
本問を解くためには、次の公式を覚えておく必要があります。
合成インピーダンスの公式

覚えるポイントとしては、LとCが逆位相のため引き算になること、
そして、2乗することを覚えておくことです。
インピーダンスが求められると、回路を電流が分かります。
電流が分かると、オームの法則から電圧が分かるという流れになります。
本問の解説
再度、本問を見てみましょう。

抵抗Rに加わる電圧が問われています。
ここで、公式の出番です。

あてはめてみると、

となり、回路全体の合成インピーダンスは13Ωと分かります。
回路全体の電圧は65ボルトであると、問題文に書かれていますので、
回路全体の電流は、オームの法則より
I=V/R
I=65/13
I=5
となり、この回路を流れる電流は5アンペアであることが分かります。
抵抗Rは12Ωですので、
オームの法則より、
V=I ×R
V=5×12
V=60
となり、60Vと分かります。
答えは④です。
本パターンは、これ以外にも過去に2回出ていますので、確認しておきましょう。
同一パターンの問題
本問と同一パターンで解ける問題が、あと2問出題されています。
同一パターン1 平成25年春_問題

同一パターン1 平成25年春_解説
抵抗Rに加わる電圧が問われています。
電圧を求めるためには、電流が必要。
電流を求めるためには、インピーダンスが分からないといけない。
ここで、公式の出番です。

あてはめてみると、

となり、回路全体の合成インピーダンスは13Ωと分かります。
回路全体の電圧は78ボルトであると、問題文に書かれていますので、
回路全体の電流は、オームの法則より
I=V/R
I=78/13
I=6
となり、この回路を流れる電流は6アンペアであることが分かります。
抵抗Rは12Ωですので、
オームの法則より、
V=I ×R
V=6×12
V=72
となり、72Vと分かります。
答えは④です。
同一パターン2 平成28年春_問題

同一パターン2 平成28年春_解説
抵抗Rに加わる電圧が問われています。
電圧を求めるためには、電流が必要。
電流を求めるためには、インピーダンスが分からないといけない。
ということで、あの公式の出番です。

あてはめてみると、
Z=13
となり、回路全体の合成インピーダンスは13Ωと分かります。
回路全体の電圧は52ボルトと問題文に書かれていますので、
回路全体の電流は、オームの法則より
I=V/R
I=52/13
I=4
となり、この回路を流れる電流は4アンペアであることが分かります。
抵抗Rは12Ωですので、
オームの法則より、
V=I ×R
V=4×12
V=48
となり、48Vと分かります。
答えは⑤です。
出題頻度について
最後に、本問の出題頻度をご紹介したいと思います。
※いずれも個人的観点から分析したものですので、数値の信頼性を保証するものではありません。
出題頻度(同じパターン)
本問と全く同じパターン(数値が異なるだけ)が出た頻度を、過去試験より分析しました。
□AIDD総合種・・・約15% (過去試験20回中3回)
過去の出題頻度が次回試験にも適用されると仮定すると、本問をマスターすることにより、
約15%の確率で、得点につながると考えられます。
同一パターン2 平成28年春_解説の答えが⑤58Vとなっていますが
48Vが正解と思われます。
ご指摘いただき、誠に有難う御座います!
4×12=48のところを、58になっていたので、修正をかけさせて頂きました。
ほんと、うっかり計算ミスをしておりました!
九九が怪しくなると、いよいよ危ないですね^^