工事担任者試験_AI/DD総合種_平成30年秋_基礎_2-2 電圧増幅度の計算

問題

 

解説

 

電圧増幅度を求める問題です。

難しく考え過ぎないように、解法だけをさくっと覚えてしまいましょう。

 

電圧増幅度とは、読んで字のごとく、電圧が増幅した度合いを表すものです。

基本的には、入力電圧と出力電圧の比で表されます。

 

しかし、問題文には入力電圧、出力電圧に関する直接的な記述がありません。

代わりに、入力の振幅と、グラフが与えられています。

 

実はこのグラフ、出力の振幅を表しています。

 

電圧増幅度は、基本的には入力電圧と出力電圧の比だとお話をしましたが、

入力電圧の振幅と、出力電圧の振幅との比で表すこともできます。

 

トランジスタ電圧増幅度

 

 

本パターンに関しては、この振幅の比により求めていきます。

 

まず、VIの振幅に関しては、問題文中に与えられています。

問題文に40ミリボルトと記載がありますので、これで式の半分は分かりました。

 

残された問題は、VCEの振幅です。

これはグラフから読み解きます。

VCEの振幅は、図3に載っています。

 

しかし、図3のどこを見ればよいか分かりません。

そこで、まず図2を見ます。

 

 

このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。

 

ここで図3を見ます。

 

 

電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、

電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。

 

このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。

最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。

 

これらを踏まえて、公式に代入します。

 

と、その前に単位を揃えてあげる必要があります。

 

VIの振幅が40ミリボルトに対して、

VCEの振幅が2ボルトになっています。

 

ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入しましょう。

 

単位を統一する場合、特に指定が無ければ、小さい単位に統一した方が計算がしやすくなります。

本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。

 

2V=2000mV

として、公式に代入します。

と計算出来ます。

答え:④

 

類題

 

類題が3問あります。

 

①平成27年秋_問題

 

①平成27年秋_解説

 

同じく電圧増幅度を求める問題です。

 

電圧増幅度とは、読んで字のごとく、電圧が増幅した度合いを表すものです。

基本的には、入力電圧と出力電圧の比で表されますが、問題文には入力電圧、出力電圧に関する直接的な記述がありません。

代わりに、入力の振幅と、グラフが与えられています。

 

電圧増幅度は、入力電圧の振幅と、出力電圧の振幅との比で表すこともできます。

 

トランジスタ電圧増幅度

 

 

本パターンに関しては、この振幅の比により求めていきます。

 

まず、VIの振幅に関しては、問題文中に100ミリボルトと記載があります。

 

残された問題は、VCEの振幅です。

これはグラフから読み解きます。

VCEの振幅は、図3に載っています。

 

しかし、図3のどこを見ればよいか分かりません。

そこで、まず図2を見ます。

 

 

このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。

 

ここで図3を見ます。

 

 

電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、

電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。

 

このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。

最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。

 

これらを踏まえて、公式に代入します。

 

と、その前に単位を揃えてあげる必要があります。

 

VIの振幅が100ミリボルトに対して、

VCEの振幅が2ボルトになっています。

 

ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入します。

本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。

 

2V=2000mV

として、公式に代入します。

と計算出来ます。

答え:①

 

②平成28年秋_問題

 

 

②平成28年秋_解説

 

平成27年と全く同じ問題でした。

同じように、振幅の比により求めていきます。

 

まず、VIの振幅に関しては、問題文中に100ミリボルトと記載があります。

 

残された問題は、VCEの振幅です。

これはグラフから読み解きます。

 

まず図2を見ます。

 

 

このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。

 

次に図3を見ます。

 

 

電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、

電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。

 

このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。

最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。

 

これらを踏まえて、公式に代入します。

 

 

ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入します。

本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。

 

2V=2000mV

として、公式に代入します。

と計算出来ます。

答え:①

 

③平成29年秋_問題

 

 

③平成29年秋_解説

 

解き方は、全く同じです。

 

同じように、振幅の比により求めていきます。

 

まず、VIの振幅に関しては、問題文中に50ミリボルトと記載があります。

 

次に、グラフからVCEの振幅を読み解きます。

 

まず図2を見ます。

 

 

このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。

 

次に図3を見ます。

 

 

電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、

電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。

 

このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。

最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。

 

これらを踏まえて、公式に代入します。

 

 

ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入します。

本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。

 

2V=2000mV

として、公式に代入します。

と計算出来ます。

答え:③

 

出題頻度

 

最後に、本問の出題頻度をご紹介したいと思います。

※いずれも個人的に分析したものですので、数値の信頼性を保証するものではありません。

 

本問と同じパターンが出た頻度は、

□AIDD総合種・・・約20% (過去試験20回中4回)です

過去の出題頻度が次回試験にも適用されると仮定すると、本問をマスターすることにより、

約20%の確率で、得点につながると考えられます。