問題
解説
電圧増幅度を求める問題です。
難しく考え過ぎないように、解法だけをさくっと覚えてしまいましょう。
電圧増幅度とは、読んで字のごとく、電圧が増幅した度合いを表すものです。
基本的には、入力電圧と出力電圧の比で表されます。
しかし、問題文には入力電圧、出力電圧に関する直接的な記述がありません。
代わりに、入力の振幅と、グラフが与えられています。
実はこのグラフ、出力の振幅を表しています。
電圧増幅度は、基本的には入力電圧と出力電圧の比だとお話をしましたが、
入力電圧の振幅と、出力電圧の振幅との比で表すこともできます。
トランジスタ電圧増幅度
本パターンに関しては、この振幅の比により求めていきます。
まず、VIの振幅に関しては、問題文中に与えられています。
問題文に40ミリボルトと記載がありますので、これで式の半分は分かりました。
残された問題は、VCEの振幅です。
これはグラフから読み解きます。
VCEの振幅は、図3に載っています。
しかし、図3のどこを見ればよいか分かりません。
そこで、まず図2を見ます。
このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。
ここで図3を見ます。
電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、
電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。
このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。
最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。
これらを踏まえて、公式に代入します。
と、その前に単位を揃えてあげる必要があります。
VIの振幅が40ミリボルトに対して、
VCEの振幅が2ボルトになっています。
ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入しましょう。
単位を統一する場合、特に指定が無ければ、小さい単位に統一した方が計算がしやすくなります。
本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。
2V=2000mV
として、公式に代入します。
と計算出来ます。
答え:④
類題
類題が3問あります。
①平成27年秋_問題
①平成27年秋_解説
同じく電圧増幅度を求める問題です。
電圧増幅度とは、読んで字のごとく、電圧が増幅した度合いを表すものです。
基本的には、入力電圧と出力電圧の比で表されますが、問題文には入力電圧、出力電圧に関する直接的な記述がありません。
代わりに、入力の振幅と、グラフが与えられています。
電圧増幅度は、入力電圧の振幅と、出力電圧の振幅との比で表すこともできます。
トランジスタ電圧増幅度
本パターンに関しては、この振幅の比により求めていきます。
まず、VIの振幅に関しては、問題文中に100ミリボルトと記載があります。
残された問題は、VCEの振幅です。
これはグラフから読み解きます。
VCEの振幅は、図3に載っています。
しかし、図3のどこを見ればよいか分かりません。
そこで、まず図2を見ます。
このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。
ここで図3を見ます。
電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、
電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。
このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。
最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。
これらを踏まえて、公式に代入します。
と、その前に単位を揃えてあげる必要があります。
VIの振幅が100ミリボルトに対して、
VCEの振幅が2ボルトになっています。
ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入します。
本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。
2V=2000mV
として、公式に代入します。
と計算出来ます。
答え:①
②平成28年秋_問題
②平成28年秋_解説
平成27年と全く同じ問題でした。
同じように、振幅の比により求めていきます。
まず、VIの振幅に関しては、問題文中に100ミリボルトと記載があります。
残された問題は、VCEの振幅です。
これはグラフから読み解きます。
まず図2を見ます。
このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。
次に図3を見ます。
電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、
電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。
このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。
最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。
これらを踏まえて、公式に代入します。
ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入します。
本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。
2V=2000mV
として、公式に代入します。
と計算出来ます。
答え:①
③平成29年秋_問題
③平成29年秋_解説
解き方は、全く同じです。
同じように、振幅の比により求めていきます。
まず、VIの振幅に関しては、問題文中に50ミリボルトと記載があります。
次に、グラフからVCEの振幅を読み解きます。
まず図2を見ます。
このことから、2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅していることが分かります。
次に図3を見ます。
電流が2mAを中心に、1mA~2mA~3mAと振幅しているので、
電圧VCEも、4Vを中心に、2V~4V~6Vと振幅しています。
このときの振幅の幅は、中心から最大(もしくは最小)の幅となりますので、2Vとなります。
最大から最小を表すものではないので、気をつけてください。
これらを踏まえて、公式に代入します。
ミリボルトとボルトを統一してから、公式に代入します。
本問では、ミリボルトの方が単位としては小さいので、ミリボルトに統一しましょう。
2V=2000mV
として、公式に代入します。
と計算出来ます。
答え:③
出題頻度
最後に、本問の出題頻度をご紹介したいと思います。
※いずれも個人的に分析したものですので、数値の信頼性を保証するものではありません。
本問と同じパターンが出た頻度は、
□AIDD総合種・・・約20% (過去試験20回中4回)です
過去の出題頻度が次回試験にも適用されると仮定すると、本問をマスターすることにより、
約20%の確率で、得点につながると考えられます。