問題
総合種平成30年秋_問題
解説
総合種平成30年秋_解説
電流増幅率を問う問題は、
ベース接地型とエミッタ接地型とで、用いる公式が異なります。
本問はベース接地型が問われていますから、こちらの公式を用います。
ベース接地型電流増幅率の公式
この公式だけでは、ベース電流が求められません。
そこで、もう一つの公式の出番です。
トランジスタ電流の公式
この2つの公式から、
エミッタ電流とコレクタ電流が分かれば、ベース電流を求められることが分かります。
まず、最初の公式を使い、コレクタ電流を求めます。
問題文では、電流増幅率が0.97とされているので、
コレクタ電流/エミッタ電流=0.97 より、
コレクタ電流を求めるために移項して
コレクタ電流=0.97×エミッタ電流
コレクタ電流=0.97×3
=2.91[ミリアンペア]
コレクタ電流は2.91ミリアンペアと分かりました。
コレクタ電流とエミッタ電流が分かれば、公式を用いてベース電流が分かります。
この公式を言葉に置換えると、
エミッタ電流=ベース電流+コレクタ電流
ベース電流を求めたいので、移項して行こう(←ここ笑うところ)。
まず、
ベース電流+コレクタ電流=エミッタ電流 (左右入れ替え)
として、次に
ベース電流=エミッタ電流-コレクタ電流とします。
先ほどの計算より、コレクタ電流は2.91ミリアンペアと分かっていますので、
ベース電流=3-2.91
=0.09[ミリアンペア]
ベース電流は、0.09ミリアンペアと分かりました。
答え:①
類題
総合種平成22年秋_問題
総合種平成22年秋_解説
ベース接地型ですから、こちらの公式を用います。
本問では、ベース電流が求められています。
そこで、もう一つの公式の出番です。
この2つの公式から、
エミッタ電流とコレクタ電流が分かれば、ベース電流を求められることが分かります。
エミッタ電流は、問題文中で与えられているので、コレクタ電流を求めていきます。
コレクタ電流を求めるためには、この公式を使います。
問題文では、電流増幅率が0.97とされているので、
コレクタ電流/エミッタ電流=0.97 より、
コレクタ電流を求めるために移項して
コレクタ電流=0.97×エミッタ電流
コレクタ電流=0.97×3
=2.91[ミリアンペア]
コレクタ電流は2.91ミリアンペアと分かりました。
コレクタ電流とエミッタ電流が分かったので、公式よりベース電流が求められます。
この公式を言葉に置換えると、
エミッタ電流=ベース電流+コレクタ電流
ベース電流を求めたいので、移項して行こう(←ここ無視)。
まず、
ベース電流+コレクタ電流=エミッタ電流 (左右入れ替え)
として、次に
ベース電流=エミッタ電流-コレクタ電流とします。
先ほどの計算より、コレクタ電流は2.91ミリアンペアと分かっていますので、
ベース電流=3-2.91
=0.09[ミリアンペア]
なので、答え①!
としたら、大間違いです。
問題文をもう一度よく見てみると、
「マイクロアンペアとなる。」と書いてあります。
つまり、計算した答えから、単位をマイクロアンペアに直してあげる必要があります。
ミリアンペアとマイクロアンペアでは、1,000倍違います。
直し方は、小数点3つ分右(もしくは左)に動かすと覚えておきましょう。
0.09から小数点を3つ分右に動かすと、
0.9(1つ分)
9(2つ分)
90(3つ分)
となりますので、正解は90の選択肢④が正解です。
出題頻度
本問と同じパターンが出た頻度は、
□AIDD総合種・・・約10% (過去試験20回中2回)です
過去の出題頻度が次回試験にも適用されると仮定すると、本問をマスターすることにより、
約10%の確率で、得点につながると考えられます。