問題
解説
設問Aについて
多重伝送とは、1本の伝送路で複数の信号を伝送する技術です。
色々な技術がありますが、名称の後半にいずれも「DM」とつき、紛らわしいので注意しましょう。
試験対策上は、各方式のおおまかな違いを抑えておく必要があります。
多重方式の違い
FDM(周波数分割多重)Frequency
TDM(時分割多重) Time
WDM(波長分割多重) Wavelength
↓
CWDM(WDMを密にしたもの) Coarse
↓
DWDM(CWDMをさらに密にしたもの)Dense
本問では、波長を多重化すると書いてありますので、Aは正しい記述となります。
設問Bについて
ピンポン(卓球)の様に、信号を交互に送信する方式をピンポン伝送と言います。
この方式により光ファイバ一心で双方向伝送を実現する技術はTCMといわれます。
TCM=ピンポン伝送
解答
A・Bともに正しい記述ですので、正解は③となります。
類題ーWDM
①平成24年秋_問題
①平成24年秋_解説
設問Aについて
WDMは、波長をずらして多重化する方式です。
時間をずらすのは、TDMですので、本記述は誤りと判断できます。
設問Bについて
正しい記述です。
解答
Aは誤り、Bは正しいので、正解は②となります。
②平成25年秋_問題
②平成25年秋_解説
先ほどと同じ内容の問題です。
設問Aについて
WDMは、波長をずらして多重化する方式です。
時間をずらすのは、TDMですので、本記述は誤りと判断できます。
設問Bについて
正しい記述です。
解答
Aは誤り、Bは正しいので、正解は②となります。
③平成27年春_問題
③平成27年春_解説
設問Aについて
WDMは、波長をずらして多重化する方式です。
時間をずらすのは、TDMですので、本記述は誤りと判断できます。
設問Bについて
先ほどまでと同じ問題・・・と思ったら、大間違いです!
DWDMとCWDMの説明が逆になっています。
過去問対策をしてきた人ほど逆に引っかかりやすくなる、引っ掛け問題でした。
Bの記述は誤りです。
解答
Aは誤り、Bも誤りですので、正解は④となります。
④平成29年春_問題
④平成29年春_解説
設問Aについて
WDMは、波長をずらして多重化する方式です。
よって、本記述は正しい記述です。
設問Bについて
またもや、DWDMとCWDMの説明が逆になっています。
本試験では、こういう細かい違いをつついてきます。
ここが聞かれるものだと意識して覚えておきましょう。
解答
Aは正しく、Bは誤りですので、正解は①となります。
類題ーTCM
TCMに関する類題は、5問あります。
①平成22年春_問題
解説
PCMとくれば、ピンポン伝送です。
解答
②
②平成24年秋_問題
解説
ピンポン伝送方式とくれば、TCMです!
はい、ピンポーン!
解答
④
③平成26年春_問題
解説
ピンポン伝送=TCM は、完全に暗記してしまいましょう。
解答
④
④平成27年春_問題
解説
そろそろ、ピンポン伝送→TCM が反射的に出てくるようになってきましたでしょうか。
このキーワードからはこれ!というものを、一つでも多く身につけていくことが、合格を達成する上での道しるべになります。
解答
③
⑤平成28年春_問題
解説
もう、うんざりするくらいTCMですね。
実は、他の単元も似たようなものです。
過去問が繰り返し出題されています。
解答
③
出題頻度
最後に、本問の出題頻度をご紹介したいと思います。
※いずれも個人的に分析したものです。数値の信頼性を保証するものではありません。
本問と同じパターンが出た頻度は、
□AIDD総合種・・・約50% (過去試験20回中5回)です。
※ただし、大問中にWDMとTCMが複数でることもあるため、実際の頻度はもう少し下がります。
過去の出題頻度が次回試験にも適用されると仮定すると、本問をマスターすることにより、
約50%弱の確率で、得点につながると考えられます。