本日、工事担任者試験(平成30年春期)が実施されました。
当塾では通信制として、試験指導を実施させて頂いておりましたが、受講生の方より問題を入手することが出来ましたので私的解答速報を作成してみようと思います。
なお、正しい解答は試験センターより水曜日には発表されます。
私が作る解答の信頼性は、遥か足下にも及びません。
某掲示板に挙げられているものと同じか、それ以下の程度の信頼性であると言うことをご容赦くださいませ。
本解答に間違いがありましても、一切の責任は取りません。
あくまでも個人の私見として取り上げております。
その旨、ご了承いただける方のみご参考頂ければと思います。
私的解答速報 AIDD総合種 基礎 解答一覧
大問1 個別問題と解説
※問題文の画像に一部ゆがみがあります。ご容赦くださいませ。
1-(ア)
本問は、はしごの様な特徴的な形をしていることから、私は「ラダー回路」と呼んでおります。
この「ラダー回路」には特徴がありまして、ある簡単な方法で解けてしまいます。
右端をスタートして、左に移るごとに電圧を2倍ずつしていけばOKです。
実際に、本問は平成21年にも出題されており、その際の解説をご参考までにご紹介させていただきます。
↓過去解説講義資料より抜粋
本問でも、同じように考えられますので、
8V←4V←2V←1V
(解答)③
1-(イ)
このような交流回路も、本試験の常連問題で御座います。
ただ、交流回路は理解が難しく、苦手とする受験生が多いのもまた事実です。
理解しようとすると深みにはまりますので、解き方のパターンをなぞって憶えましょう。
解き方⇒①抵抗に流れる電流を計算
②力率(cosθ)から回路全体の電流を計算
③Xcに流れる電流を計算(sinθ)
④Xcに流れる電流から抵抗値を計算
ここでは深く立ち入ることはせず、解答に至る式をご説明させていただきます。
(解答)④
1-(ウ)
静電容量の公式で御座います。
平成26年にも同じ問題が出ております。
知っていれば即答できる問題でした。
逆に言うと、知らなければお手上げ問題となります。
基礎の勉強は、いかにこのような「公式知っているかだけ問題」を取れるかで得点が大きく変わって参ります。
(解答)⑤
1-(エ)
こちらも、「公式知っているかだけ」で決まります。
見た目がややこしいですが、「にーぱいるーとえるしーぶんのいち」と口に出して呪文のごとく唱えていれば、意外と頭に残っていたりします。
(解答)②
大問2
2-(ア)
こちらも、過去から繰り返し出ている問題です。
直近では、平成28年秋期試験で出ておりました。
答えは「拡散」で御座います。
(解答)⑤
2-(イ)
出ました、トランジスタ回路です!
個人的には、基礎の問題で一番難しいのではないかと思うのが、このトランジスタ回路です。
本試験でも多くの方が苦労されたのではないかと思います。
余談ですが、私が受験生の方を指導するときは、無理して取ろうとしなくて良いですよとお伝えしております。
トランジスタ回路は深入りするとキリが無いので、簡略化して、解答に至る式を記載させていただきます。
また、本来は図も載せたいところですが、図を作るのに大変時間がかかり、解答の「速報」性が無くなってしまうため文字だけの記載になりますこと、ご容赦くださいませ。
RBを流れる電圧をVbすると、
Vb=VccーVBEより、
=10ー0.7
=9.3
Rbを流れる電流をIbとすると、
Ib=Vb/RB
=9.3/930×10^3
=1×10^-5
hFE=Ic/Ibより
IC=hFE×Ib
=40×1×10^-5
=0.4×10^-3
Rcを流れる電圧をVcとすると、
Vc=VccーVce
=10ー6
=4
Rc=Vc/Ic より
=4/0.4×10^-3
=10×10^3
よって、10kΩとなります。
(解答)④
2-(ウ)
こちらも頻出問題です。
アバランシホトダイオードは、「電子なだれ増倍現象」を利用したものです。
(解答)⑤
2-(エ)
平成26年春期試験でも、同様の問題が出題されております。
A:誤りがあります。
「ソース電極」ではなく、「ゲート電極」が正しい記述です。
B:正しい記述です。
(解答)②
2-(オ)
平成23年春に同じような問題が出題されていました。
総合種よりも、比較的DD一種でよく出される問題ではあります。
インピーダンスについて記述されているところがヒントになっています。
正しい記述は、「インピーダンス変換」回路です。
(解答)①
大問3
ここから大問3に入ります。
ほかの大問と異なり、解き方を知っていると、大問3だけは必ず得点が出来るようになります。
詳しい解法は、今後youtubeでの動画講義などでお伝えさせていただくとして、ここでは速報性にこだわり、詳細は省かせていただきます。
3-(ア)
答えから申し上げると、⑤が正解となります。
ベン図は、ある解法で簡単かつ確実に解けるようになります。
私のyoutube動画でもご紹介している方法で、私は「ナンバリング」と名づけております。
↓ナンバリング解法のイメージ図
今回は速報なので、具体的な式は省略させていただきます。
今後、ベン図の解法をまとめた講義をドンドン公開させていただきます。
詳細は後日、本ブログ内でご紹介させて頂きます。
(解答)⑤
3-(イ)
実はこの問題、平成28年春期に同じ問題が出題されておりました。
過去問を取り組んでおられた方は、「見たことある!」と思われたかと思います。
もちろん、過去問の知識関係無しに解けるのが、論理回路の良さで御座います。
ここでは速報ですので、解説の詳細を省略させていただきます。
ご参考までに、同じパターンの問題を解説した動画を貼らせていただきます。
(解答の選択肢が一部異なりますので、ご注意くださいませ)
(解答)②
3-(ウ)
本問は平成25年春に同じ問題が出題されておりました。
そのときの問題を解説した動画がこちらです。
(解答)③
3-(エ)
ブール代数も、受験生の方が激しく嫌う問題です。
私もかつては嫌いでした^^
今は、公式を使わずに解く新たな解法を作り、得意な問題になりました。
解法につきましては、近いうちにyoutube等で公開させていただきます。
取り急ぎ、本日は速報にて結果だけお伝えさせて頂きます。
(解答)④
大問4
4-(ア)
本問では、増幅器の利得が問われています。
エネルギーの流れは、つぎのようになります。
145mV ⇒ 通信路でー58デシベル ⇒ 増幅器で+xdB ⇒ 14.5mVになる
ここまで抑えられれば、あとは145mV⇒14.5mVの変化が、何dBの変化に相当するか明らかになれば解けることが分かります。
ここで、
「10分の1だから、-10dB!あぁこれで解ける、かんたん♪」、とは参りません。
ここに、本問最大のポイントがあります。
それは、電圧値の変化だということです。
デシベル計算は、電力と電圧とでは、係数が異なります。
電力は10logとしますが、
電圧は20logとなります。
つまり、10倍をデシベルになおすと、10dBではなく20dBということになります。
デシベル計算の結果が、2倍の差になることの注意が必要です。
本問では、電圧値が 1/10 になっております。
1/10は、10の乗数で表すと、10^-1(10のマイナス1乗)。
デシベルに直すと、20log10^-1となります。
計算結果は、20×(ー1)=ー20 となります。
以上を踏まえ、再度問題の条件を整理すると、
通信路で-58dB ⇒ 増幅器で+xdB ⇒ トータル-20dB
となります。
つまり、
-58+x=-20
x=38
と計算されます。
通信路で-58dB ⇒ 増幅器で+38dB ⇒ トータル-20dB
というのは条件に合地するので、正しいと判断できます。
よって、増幅器の利得は38dB。
(解答)②
4-(イ)
平成25年秋に、同様の問題が出題されております。
「反比例する」が正解です。
意味合いとしては、誘導回線のインピーダンスが高いと、漏話の大きさは小さくなるということですが、考えてみると当然のようにも思えます。
漏話というのは、ノイズのように不要な信号が入り込むことです。
インピーダンスは電気を流れにくくする成分ですので、漏話も流れ込みにくいということになり、「反比例する」という結果につながるものと考えられます。
(解答)②
4-(ウ)
SN比というのは、S(信号)とN(ノイズ)との比を表します。
本問では、信号電力が15mW、雑音電力が0.0015mWとありますので、これらを比較することでSN比が得られます。
15mWと0.0015mWが何dB違うか?という問題になります。
電力においては、10倍違うと10dBの差が生まれます。
10倍で10dB、100倍で20dB、1000倍で30dB、10000倍で40dBです。
雑音電力を何倍すれば信号電力になるのか?という観点で、計算を行います。
桁数が増えますので、0の数で計算をすると、うっかりミスが起こりかねません。
そこでオススメは、「小数点をずらして見つける」方法です。
0.0015の小数点に着目して、これを右にひとつずつズラしていきます。
00.015 (←つまり0.15 これで10dB)
000.15 (←つまり0.15 これで20dB)
0001.5 (←つまり1.5 これで30dB)
00015. (←つまり15 これで40dB)
よって、40dBと分かります。
(解答)③
4-(エ)
本問も平成25年秋に出題されておりました。
まず「信号電力」ですから、10logとなります。
つぎに、伝送損失というのは、(送信エネルギー)÷(受信エネルギー)で表されます。
例えば、100Wで送信して、受信端が10Wであった場合、
100W÷10W=10[dB]
の伝送損失と表されます。
(解答)①
大問5
5-(ア)
1シンボル当たり2ビットの情報を伝送しますので、④が誤りとなります。
(解答)④
5-(イ)
本記述は、AIDD総合種では過去に出題されていなかった問題です。
平成29年秋のAI第3種試験で、同じような文言の出題はありました。
いずれにせよ、テキストには記載されているもので、「ショット雑音」と言います。
総合種ではASE雑音を取り上げられることが多かったので、そちらを選ばれた方も多かったのではないかと存じます。
両者の違いは微妙なところですが、こちらではショット雑音を選ばせて頂きました。
(解答)②
5-(ウ)
平成27年春に同じ問題が出題されております。
Bは誤りです。
「超音波」とありますので、これは「音響光学効果」に関する内容となります。
(解答)①
5-(エ)
平成27年秋にも出題されております。
信号レベルの高い、低いで、量子化の粗密を変えることを「非直線量子化」と言います。
信号レベルに比例しない、「非直線的」であることから、このように呼ばれています。
(解答)⑤
5-(オ)
再生中継器における3R機能はよく問われます。
直近でも平成28年秋に同じ問題が出題されております。
本問では「等化増幅」が入ります。
(解答)②
以上で御座います。
あくまでも私的見解に基づいて作成しておりますので、信ぴょう性が無いことを重ねて申し上げさせて頂きます。
また転記ミスなどもあるかも知れません。
内容について、「ここが違うよ」など御座いましたら、コメントを頂けば出来る限り対応させていただきます。
どうぞ、宜しくお願い申し上げますm(_ _)m