漢字に親しむ
無駄をはぶく のはぶくは、漢字で「省く」と書きます。
一方、失敗をはんせいする のはんせいは、漢字で「反省」と書きます。
どちらも同じ「省」という字が入っています。
さし示している意味は全然違うのに、同じ字を使います。
ここで、「単にそう書くんだ、憶えなさい」というだけでは面白くありません。
漢字というのは、そのフォルムの中に実に様々な情報が隠されている、オモシロの宝庫なのです。
省という字の成り立ち
省という字は、分解してみると、少 と 目 という漢字から出来上がっています。
省=少+目
ここで、少という字を主体に考えると、少なくするということから、省くとか、省エネルギーとかの意味で使う漢字になります。
一方、目という部分を主体に考えると、見る→かえりみる ということから、反省や内省という意味に使われます。
一見、意味無く付けられている様な漢字でも、気付いていないだけで、実はその漢字があてられている理由があるものです。
漢字の知識を得るには
それでは、漢字の知識を得るには何が良いかというと、ずばり漢字字典です。
それも、大人向けの収録字数の多いものよりも、小・中学生向けの学習用漢字字典の方が、懇切丁寧に記述されており、読み物としても大変優れています。
知らない漢字や、疑問に思った漢字があれば、どんどん漢字字典を引いてみましょう。
思いもしなかった発見をし、漢字の魅力に惹かれて、意識しなくても自然と漢字を憶えられていることでしょう。