エピソード:深い森での出会い
シンジは鬱蒼と茂る森の中を、一人不安げに歩いていた。
周囲には見たこともない回路模様が地面や木々に広がり、不気味さと神秘的な雰囲気を醸し出している。
嘆きながら足を進めるシンジの耳に、遠くから明るい声が響いてきた。

おーい!そこの君、大丈夫?
シンジが驚いて声の方を振り向くと、緑のローブを纏った少女が現れた。
彼女は杖を軽やかに持ち、満面の笑みを浮かべている。

誰だ君は!?

私はマナ!
この『コンピュータの森』で、知識の魔法を使う魔法使いだよ!
マナは親しげに名乗り、杖を肩に乗せた。

魔法使い…?
いやいや、魔法なんて現実にあるわけ…

ここは現実じゃないの。
試験範囲が具現化した世界だって、まなびや導師から聞かなかった?

聞いたけど…いまだに信じられないよ。
でも誰かに会えてよかった。正直、ちょっと怖かったんだ。
シンジの言葉に、マナは明るい笑顔で頷いた。




解説:ハードウェアとソフトウェアの基本

さて、ここに来たからには、まずは『ハードウェア』と『ソフトウェア』の基本を理解しないとね!
マナは杖を振り、空中にコンピュータの立体的なモデルを浮かび上がらせた。

コンピュータには、二つの大きな柱があるの。
それが『ハードウェア』と『ソフトウェア』だよ。
ハードウェア

ハードウェアっていうのは、コンピュータを構成する『実際の部品』のことだよ。
つまり、手で触れるものだね。
ハードウェアの例
- 入力装置: キーボードやマウス。
- 出力装置: ディスプレイやプリンタ。
- 記憶装置: メモリやストレージ(HDDやSSD)。
- 演算装置: データを計算するCPU。
- 制御装置: コンピュータ全体を指揮する部分。


例えば、キーボードで文字を入力したり、ディスプレイに結果を表示したりするのも、ハードウェアの一部だよ。
ソフトウェア

一方で、ソフトウェアは『ハードウェアを動かすための命令』のことなの。
ソフトウェアの例
- システムソフトウェア: コンピュータの基盤となるOS(オペレーティングシステム)。
- アプリケーションソフトウェア: ユーザーが直接使うプログラム(ワードプロセッサやゲーム)。

例えば、ワードプロセッサで文章を作るとき、ソフトウェアが入力内容を処理して、ハードウェアに結果を表示させてるんだよ。
バトル:CPUスライムとの遭遇
シンジは、森の中をマナと共に進んでいた。

ここが…コンピュータの森か。なんだか不気味だな。
周囲には、幹に「CPU」や「メモリ」といった文字が彫られた木々が並んでいる。

この森には、コンピュータの基本構造が隠されているのよ。
見て、あの木の幹を。
マナは杖を向け、幹の文字が光り出す様子をシンジに見せた。

CPUって…心臓部ってことか。
でも、どうやってこれが動いてるんだ?
シンジは木の幹に近づきながら、回路模様を観察する。
その時突然、地面が揺れた。
木の根元からドロリとした液体状のモンスターが現れる。
その体には「CPU」の文字が浮かび上がっていた。

なんだこいつ!?
シンジは驚き、反射的に後ずさった。


それは『CPUスライム』!
コンピュータの森を守る存在で、この試練を乗り越えないと先に進めないよ!
マナが冷静に説明する。

乗り越えるって…どうすればいいんだ!?
シンジの声に、マナは杖を振りながら言った。

このスライムを倒すには、CPUの役割を理解しなきゃいけないの!
この森のモンスターは、ただ力任せじゃ倒せないから注意して!
CPUスライムの問題: 指揮官の役割を見抜け!
スライムは跳ね回りながら、シンジに向かって問題を投げかけた。
スライムの体には文字が浮かび上がり、その内容がクイズとしてシンジの前に表示される。
問題1: 「CPUの主な役割は何か?」
選択肢:
- 情報を記録する
- データを計算し、命令を指揮する
- 結果を表示する
解答
②

えっと…CPUは…指揮官みたいな存在だって言ってたよな…!
答えは『2』だ!
シンジが選択肢を叫ぶと、スライムの動きが鈍くなり、一部が崩れた。
問題2: 「次のうち、CPUが直接関わる作業はどれか?」
選択肢:
- ディスプレイに画面を表示する
- プログラムの計算を行う
- USBメモリにデータを保存する
解答
②

これは…『2』!
プログラムの計算を行うだ!
シンジが自信を持って答えると、スライムはさらに形を崩し始めた。
最終問題: CPUの指揮能力を体感せよ!
最後にスライムは、シンジの目の前で急激に跳ね回り、攻撃のタイミングを測りながら動き出した。
その動きは一定のパターンに基づいているようだ。

CPUは『全体を指揮して動きを管理する』って言ってたな…!
この動きのパターンを見抜けば…!
シンジはスライムの動きを凝視し、タイミングを見計らって木の枝を手に取った。

ここだ!
跳ねるタイミングを正確に読み切り、木の枝でスライムを封じる。
スライムは大きく揺れながら崩れ落ち、完全に消滅した。
スキル習得: 観察眼
スライムが消えると、シンジの手のひらに回路図のような模様が浮かび上がった。

おめでとう!
これが『観察眼』のスキルよ!
マナが笑顔で拍手しながら説明する。
シンジは観察眼のスキルを習得した!

このスキルがあれば、コンピュータの構成要素をもっと詳しく見て、仕組みを理解できるようになるよ!

ありがとう、マナ!
これで少しはこの世界で戦える気がする!
シンジは新たなスキルの力を実感し、次の冒険に向けて決意を新たにする。
こんなところでどうやって『試験範囲を冒険』しろっていうんだよ…。