工事担任者AI/DD総合種試験『平成26年法規問題2-(4)』の解説講義を行ないます。
「設備の改善等の措置」に関する問題です。
なお、動画講義は現在準備中につき、後日掲載させていただきます。
問題
総務大臣は、有線電気通信設備を設置した者に対し、その設備が有線電気通信法の規定に基づく政令で定める技術基準に適合しないため他人の設置する有線電気通信設備に妨害を与え、又は人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えると認めるときは、その妨害、危害又は損傷の (エ) のため必要な限度において、その設備の使用の停止又は改造、修理その他の措置を命ずることができる。
① 発見及び改善 | ② 把握及び対策 | ③ 軽減又は救済 |
④ 調査及び分析 | ⑤ 防止又は除去 |
解答
根拠条文
有線電気通信法 第7条
総務大臣は、有線電気通信設備を設置した者に対し、その設備が第5条の技術基準に適合しないため他人の設置する有線電気通信設備に妨害を与え、又は人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えると認めるときは、その妨害、危害又は損傷の防止又は除去のため必要な限度において、その設備の使用の停止又は改造、修理その他の措置を命ずることができる。
2 総務大臣は、第3条第2項に規定する有線電気通信設備(同項の総務省令で定めるものを除く。)を設置した者に対しては、前項の規定によるほか、その設備につき通信の秘密の確保に支障があると認めるとき、その他その設備の運用が適切でないため他人の利益を阻害すると認めるときは、その支障の除去その他当該他人の利益の確保のために必要な限度において、その設備の改善その他の措置をとるべきことを勧告することができる。
解説
今までの問題でも学習して来ましたが、電気通信設備と接続される端末は、他の端末に迷惑をかけないことが大前提になっています。
迷惑をかけるようであれば、利用を停止したり、改造や修理を命じることが出来ます。
命令は、妨害、危害又は損傷の防止又は除去のため必要な限度に限られます。
この「防止又は除去」という文言が選択できれば正解となります。
文言を記憶出来ていればそれで構いませんが、あやふやな場合は、他の文言と比べてみてもいいでしょう。
選択肢は次の5つでした。
① 発見及び改善 | ② 把握及び対策 | ③ 軽減又は救済 |
④ 調査及び分析 | ⑤ 防止又は除去 |
問題文には、既に「物件に損傷を与えると認めるとき」と書かれていますから、①の「発見」や②「把握」は違うと判断できます。
次に、③は「軽減」とありますが、危害が軽減されればよいわけではありません。
危害を無くす必要があるわけですから、③も消去できます。
続いて④ですが、「分析」することが目的ではありませんから、これも違う。
そうすると、⑤の選択肢以外は消去法で消せることになります。
法規の問題は、憶えていることが最大の試験対策ですが、試験本番では緊張も相まって記憶が曖昧に感じられるものです。
普段の学習から、「忘れていても答えを選べるか」という観点で問題に取り組んでおくと、本番に強い思考力が養われます。
ご参考資料
平成26年春問題
※法規全ての問題です。
同解答
※法規以外の解答も入っています。
[amazonjs asin=”4897979463″ locale=”JP” title=”わかるAI・DD全資格〔法規〕第3版 (工事担任者科目別テキスト)”]