先日、景品表示法に関する記事を書きましたが、このことから一歩進めて、妖怪ウォッチのメダルについて見ていきます。
実は、景品表示法を知っていれば、妖怪ウォッチのメダル原価がある程度分かるというお話なんです。
高騰する妖怪メダル
現在、小中学生を中心に爆発的な人気を呼んでいる「妖怪ウォッチ」。
関連商品は大変な売れ行きですが、特に「妖怪メダル」が大人気です。
品切れが続き、定価では手に入らず、オークションでは定価の何倍もの値段で取引されています。
しかし、結構な金額を支払い、実際に購入してみると、見た瞬間に思わず「ショボッ!」となることも…。
こんな物に何千円も支払ったのか~と、なりがちな造りです。
さて、この妖怪メダル、原価はいかほどなのでしょうか?
ひとつ1,000円、2,000円で取引される、このメダルが原価いくらなのか。
実は、景品表示法を知っていると、ある程度まで原価を知ることが出来るのです。
オマケにはつけられる限界がある
妖怪メダルには、いくつか販売方法があります。
メダルそのものをガシャなどで販売することもありますが、ガムやラムネにつけて売られることもあります。
このお菓子につけて売る方法には、法律から一定の規制がかけられます。
どんなに高額商品でもつけられるという訳ではありません。
関係する法律は「景品表示法」です。
景品表示法とオマケの関係
先日当ブログで書いた記事の中で、景品表示法について内容を分類しました。
妖怪メダルは、景品表示法上で言う「一般懸賞」に該当します。
「一般懸賞」とは、オマケにいろいろあってどれが当たるか分からない場合を言います。
「一般懸賞」の場合つけらける景品は、景品表示法上、商品価格の2%以内と定められています。
この「一般懸賞」について、過去に「ビックリマンチョコ」で問題になったことがあります。
ビックリマンチョコが30円から84円に値上げした理由
今の30代が子供のころ大人気だった「ビックリマンシール」。
シールを手に入れるためには、「ビックリマンチョコ」を1つ30円で買う必要がありました。
シールのあまりの人気ぶりに、チョコを買ってもシールだけ取って食べずに捨てる者が出たり、「ロッテ」ならぬ「ロッチ」なる謎のシールが出回ったりと、大変な状況でした。
その後人気も下火になり、販売中止へ。
2012年に復刻となりましたが、価格はなんと84円!
この背景には景品表示法が関係していると言われています。
「総付景品」から「一般懸賞」へ、解釈の変遷
もともと、ビックリマンチョコが販売された当初は、シールは「一般懸賞」ではなく「総付景品」と見られていました。
「総付景品」の場合200円までの景品をつけることができます。
しかし、景品表示法を管轄する公正取引委員会の解釈が変わり、「一般懸賞」であると判断されました。
「一般懸賞」では、商品価格の2%以内におさえないといけません。
30円の2%は0.6円です。
これではとてもシールを作れないとなったのでしょう。
ちなにみ、80円の2%は1.6円ですから、ビックリマンシールの原価は1.6円以下であることが分かります。
なお、このビックリマンシールと景品表示法については、つぎの2つの記事が大変よくまとめられております。
以下リンクを貼らせていただきますので、ご興味のある方はご参考ください。
なぜ復刻版ビックリマンチョコは84円なのか?:景表法の景品類の価格規制について
ビックリマンチョコが84円で復刻に対して「高い」の声 なぜ84円するのか少し真面目な話
妖怪メダルの原価は?
それでは、本題の妖怪メダルの原価に入りましょう。
妖怪ラムネを例にとってみます。
妖怪ラムネの価格は、税抜きで100円です。
この100円のラムネに対して、おまけとしてメダルが入っており、「一般懸賞」に該当します。
ということは、メダルの原価は100円の2%以内でなければなりません。
つまり、メダルの原価は、100×0.02=2(円)以下となります。
1枚数千円で取引されることもあるメダルが、原価はたったの2円以下。
すさまじい付加価値!(笑)
物を製造する立場からしてみれば、大変うらやましいものですね^^
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ビックリマンの発売当時は総付景品は100円以上価格の10分の1まで
一般懸賞の景品の価格は販売価格の20倍までかつ販売予定総額の2%
この場合全部入っているから2%という解釈でいいんだろうけど
いろいろと調べなおしたほうがいいですね